状況適応型のアプローチ

私が前から水瓶座ラグナではないかと考えていた職場の同僚がいる。

昨日、月が乙女座をトランジットしていたが職場の同僚が突然、何の予告もなく休んだ。

以前もその同僚は月が乙女座をトランジットしている時に体調不良の理由で予告なく休んだ。

8室をトランジットしている時に突然予告なく休んでいるので、その同僚はおそらく水瓶座ラグナで正しいのである。

私の見立てが正しかったことは証明された。

但し、それだけを根拠とした訳ではなく、水瓶座ラグナ独特の非個人的で無機質である意味、達観しているかのように落ち着き過ぎている性格とか、また蟹座に月と太陽が在住している私との関係性などを検討した上でそのように言うことが出来るのである。

今、水瓶座ラグナは6室蟹座にダブルトランジットが生じているので蟹座に対して奉仕し奮闘(struggle)しなければならない。
そうしたことを観察した上で判断した結果である。

鑑定を重ねると性格やパーソナリティーと星座やナクシャトラの対応関係というものが分かってくる。

そのため、少しパーソナリティを観察しただけで、その人のラグナが分かる時があるのだ。

特に何週間、何ヶ月、何年と共に過ごしたり、接して来た人たちの場合、その人の性格やパーソナリティの特徴が分かり、その為、それに対応した星座やナクシャトラが推測できたりする。

また私自身とその人との関係性を分析することで、明らかにこのラグナだと分かる時があるのである。

だから最近は、身の回りの人たちで出生情報など聞いていなくても、このラグナだろうと目星をつけている人たちが沢山いる。

その人たちにエピソードや事件が起こる時が、その目星をつけたラグナが正しいのかどうかの検証のタイミングである。

こうした占星術の思考方式を身に付けると絶えず身の回りの人や出来事をそのロジックに従って分析するようになる。

これがジョーティシュを実践する者にとっての有意義な時間なのである。知的な探究と言ってもいいかもしれない。

有名人も同じである。

何か有名人に事件やエピソードが起こる時がその有名人のラグナが解明出来るタイミングである。

だから私はネットのニュースなどを見て事件が起こっている有名人をブログで扱っている。

占星術の醍醐味とは一切、紙に書くこともなく、チャートを作成したりすることもなく、日常生活を送りながら完全に観察と思索によってのみ、思考の中で占星術真実を導き出すことである。

その導き出した真実は実際に様々な対人場面や状況に対する準備や心構えの点で役に立つ実用的な知識でもあり、その知識が心のゆとりや全てを知っていることからもたらされる自信の態度、物事に動じることなく、出来事に一喜一憂することもなく、人生を達観した余裕の態度をもたらすのである。

その人が考えていることが、その人自身であることから、まさに強力な自己実現の手段であると言うことが出来る。
実際、どのような効用があるかというと、先の水瓶座ラグナの同僚との関係で言えば、水瓶座ラグナは私の月、太陽から見た8室であるため、私に対して上から目線の支配的な態度に出て来ることが理論的に予測出来る訳である。然し、実際にそのようなことがあったとしても先にそのような予測を立てているため、心は一切動揺せず、平穏なままである。知っていることから来る勝利と言ってもいいかもしれない。

実際、占星術の効用とは知ることがもたらす、物事に一喜一憂しない平穏な心の状態である。つまり知ることによる幸福である。

占星術によって具体的な開運の糸口を見出そうとする人もいるかもしれないが、占星術の効用とはもっと内面的なものである。
そして、もし占星術を開運的に用いるとすれば、状況適応型のアプローチが有効である。

例えば、これからあまり表舞台で活躍できない時が来るとすれば、その時は、プライベートで地道に学習を重ねる時期であるとして準備をするといったように、あくまでもやってくる状況は変えられないが、それを受けとめる心の姿勢や態度を変えるのである。

そのことによって、その状況が本人にとって全く違う意味を持ってくる。つまり、主観的に(解釈的に)別の体験に変わったのである。
運命それ自体を変えるのではなく、運命に対する主観や解釈を変えてしまうのである。そのような力を持つのが占星術である。
こうした状況適応型の思考の一例として、例えば、陰謀理論的に言われることとして、ウーマンリブ運動は、ロックフェラーやロスチャイルドが女性からも税金を徴収できるようにするために意図的に起こしたという説がある。

※ウーマンリブ・・・・1960年代後半にアメリカ合衆国で起こり、その後世界的に広がった女性解放運動(wikipediaより)
こうした説は陰謀理論的な短絡的な解釈であるが、実際にもしロックフェラーやロスチャイルドが、こうしたウーマンリブ運動を知って、それらが自分たちの利益に有利に働くということに気づいたということはあるかもしれず、それが発展することを歓迎し、支援したということはあるかもしれない。

然し、初めからロックフェラーやロスチャイルドが意図的に陰謀して、そのような運動を起したとは考えにくい。

それは原因と結果を入れ違えてしまっているように思える。陰謀理論ではよく原因と結果を入れ違えてしまうことが起こるので要注意である。

ロスチャイルドやロックフェラーが自分たちの利益につながるのでウーマンリブ運動を起したのではなく、ウーマンリブ運動が起こり、それが自分たちの利益につながることに気づいたので、ロックフェラーやロスチャイルドがそれを支援し利用したのである。
つまり、何が言いたいかというと、ウーマンリブ運動のような女性解放運動とは、フランス革命やアメリカ独立革命などの精神と同じような大きな歴史的な流れの中で、必然的に起こったと考えられる。

いくらロスチャイルドやロックフェラーであったとしても女性たちが望んでいないようなことを本人たちに押し付けることは出来ないのである。

従って、ロスチャイルドやロックフェラーがもしウーマンリブ運動を自分たちにとって都合のよいように利用したとすれば、それは状況適応型のアプローチなのである。

積極的操作的なアプローチではない。

つまり、ロスチャイルドやロックフェラーは状況適応型のアプローチの達人である。何か積極的に無理に物事を動かそうとは考えておらず、起こっていること、起こりつつあることを利用し、その波に乗るのである。
必然的な出来事に逆らうのではなく、むしろ、必然的な出来事を受け入れ、それを自分に有利なように活用するのである。

占星術がもし役に立つとすれば、それは積極的操作的アプローチではなく、むしろ、状況適応型のアプローチにおいてなのである。

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