6室と8室の関係力学について

6室/8室の位置関係にある人間関係というものが、いつしか私のテーマになったのである。

AさんとBさんの人間ドラマを観察するにつけて、どちらが優位でどちらが劣勢で、どのような力関係があるのか。

そのようなことに私は大変興味を持ってきた。そういう意味では政治的人間なのかもしれない。

6/8の関係の場合、8室は6室に対して優位に立ち、無意識のうちに6室側の人間を支配してしまう。

6室は8室に対して反発し、批判をするが、結局、8室側の人間には勝てないので、8室を避けるようになる。

6室は8室を批判し、猛烈に反発心を抱えたまま、8室を避けるようになるが、8室は6室側の反発心や批判にすら気づかない。

自分が6室側の人間を支配しているなどとは思ってさえいない。全く無意識的に支配する。

この6室側が強烈に怒りや反発心を抱えているが、8室側は全く無自覚で、無頓着であるというのがポイントである。

これが6/8の人間関係における基本法則である。

そこで6/8の関係においては6室側よりも8室側の方が強いという結論に以前、至ったのである。

6室側の批判や反発が激しい時、時にはその反発が8室にも被害をもたらすが、それは傷害であり、怪我である。

怪我をしたら、治療をすればいいのであって、6室とは何とか収拾を図ることができる傷にすぎない。

しかし、6室側にとっての8室とは致命傷であり、何とか対処できるような怪我ではない。

自分の存在の継続が脅かされる致命的な相手である。

この6/8の原理を明確に理解した時にあらゆる人間関係のドラマを理解する思考回路が頭の中に生成されるのである。

 

例えば、今日、Cさんは私が話したことに対して、反発し、非常に無礼な態度を取った時に、何故だろうと暫く考えていると、答えが見つかるのである。

例えば、私の場合は、蟹座に月と太陽が在住しており、月、太陽からみた6室にラーフが在住している。

月ラグナと太陽ラグナからみて6室のウパチャヤに凶星が在住している。

この配置は敵を粉砕する配置である。

それは何を意味しているかというと射手座を粉砕してしまうのである。

従って6/8の関係が成立している。

私はCさんに対して、全く普通に接していたにも関わらず、全く無自覚にCさんを支配していたようだ。

それは私が全くCさんに気さくに話しかけて世間話をし意見交換をするといった全く何の罪もない無邪気な行為においても生じるのである。

後で気づいたことであるが、結局、Cさんは私に対して内心、批判や反発心を持ち、私を避けるという行為につながったようだ。

何故、気づいたかというと、実際、Cさんに避けられたからである。

Cさんに話しかけられてもおかしくはないような場面でCさんに素通りされて避けられたからである。

そのことを知り、はっとして気づいたことは、自分がCさんに対して8室であったということである。

そして、日頃のCさんの行動原理を見ていて、射手座の象意を感じていたので、それで、私がCさんに対して8室であったということに気づいたのである。

Cさんの行動には射手座の行動力、快活さ、積極性があり、躍動感があった。

私と人生観について意見を交わした中で、運命は自分の意志や行動で変えられると固く信じていたことを覚えているので、それでこの避けられた経験とあわせて、私の頭の中で、Cさんが6室で私が8室であるという関係性がひらめいたのである。

この経験があった時、トランジットの月は射手座を運行していたので、なおさら、それが確証された。

私の6室ウパチャヤのラーフの敵を粉砕する象意が顕現したのである。

私を避けたということは結局、私から遁走したということなのである。

結局、私を避けたということは、私との関係において8室の支配を経験したがために私に反発したことを物語っており、結局、私には勝てないことを意味している。

私はこうした経験によっても自分が接触した人のラグナや月の配置、あるいは、惑星が集中しているような重要な星座が分かる時がある。

それは大抵、人間関係におけるこうした経験からもたらされるのである。

結局、惑星とは現象界においては人間として現われるのである。

だから自分自身とあらゆる人との人間関係こそが、結局、占星術の法則が働き、そして顕現する場なのである。

 

上記では私が8室の優位な立場に立った時の経験を書いているが、逆に私が6室側になるような相手もいる。

そうした相手に対しては、私はいつも反発心を持ち、ライバル心を発露し、批判的に振る舞い、そして、結局、相手と接触するのが嫌なので、相手を避けるという振る舞いをしている。

私はこの関係において私が完全に6室側で相手が8室側であるということを認めざるを得なかった。

この関係を観察していると相手は私に対して支配しているという自覚は全くないようで無邪気なのである。

無自覚な気楽さというものがあり、全く私の側に反発心や批判があるとは気づいていない。

このことに気づいた時に私は6/8の関係における内心の温度差について理解したのである。

8室側は6室側が抱いているような反発や敵対心、怒り、批判を全く持っておらず、全く平常心なのであり、心に余裕がある。

 

6/8の関係において重要なことは、8室は6室に対して自由に接近できたり、コンタクトできるが、6室は8室に対して接触したくなかったり、気楽に接触しづらいという所である。

これは重要なポイントである。

この法則は、宿曜占星術の三九の秘法に応用され、徳川幕藩体制を支えた一つの秘儀なのである。

つまり、月の位置関係を調べて、この上記で述べたような6/8の関係が成立しているのかを見るのである。

もし戦国大名Aの月が、戦国大名Bの月から8室目にあり、6/8の関係が成立していたら、BはAを避けたいはずである。

もし戦国大名Aがこのことを知っていたら、戦国大名Bは、自分が戦国大名Cと戦をしてもそれに乗じて領地に攻め込んではこないと見積もることが出来るのである。

あるいは、これはA、B、Cの関係に限らず、もっと大勢の戦国大名の関係となればさらに複雑化する。

自分は直接、戦いに関係しなくても、遠くで戦が始まりそうな時にどちらが優勢か、あるいは同盟関係を結んだ時に、

その同盟を結んだDとEは、どの程度、良好な関係なのかといった同盟関係の内容までが推測できるのである。

DとEのどちらがどちらに頼っているのかといったことまでが分かる。

宿曜占星術だと月の位置関係だけだが、本当は月と惑星群とか、ラグナと月とか、ヴァリエーションはいくらでも生まれるのであり、宿曜占星術は単に月の位置関係を取り出したものであるに過ぎない。

本当の関係力学は、出生図の全ての惑星の位置関係を見ることによって可能である。

 

実際、これらは秘儀中の秘儀であり、軽いノリでブログに書くようなことでもないのだが、軽いノリで書いている。

6/8の関係が敵対関係であるということは、一般的で知られていることであるが、そのどちらが強いのか、どちらが優位であるのかについて、はっきり語るような人や、テキストは見あたらない。(然し、既出の本にヒントは隠されている)

従って、私もはじめの内は、こうしたことは分からなかったが、身の回りにいて日常生活で常に接触するような人たちの出生図を把握して、そうした人たちとの人間関係において生じるイベントや、その時の自分自身の幸福や喜び、怒りや屈辱といった様々な感情を観察し、そして、その時の相手の惑星配置や、ダシャーの支配星、トランジットなどを検討した結果、このような認識に辿り着いた。

そして、昔の軍事戦略家はこのような占星術の関係理論を応用していたことが分かったのである。

上述のCさんの事例は、別にこうしたつまらない小さなエピソードについて気にしている訳ではない。

然し、こうしたつまらないエピソードの中に潜んでいる法則に気づくことは大事である。

こうした小さなエピソードの分析が、あらゆることが説明可能な理論に結びつくのである。

一度、この思考回路が頭の中に形成されれば、あらゆる人間関係が理解可能になる。

何故、あの人とは関係が上手く行くのに、あの人とは上手く行かないのか。自分の側に相手と上手くやろうという努力が足りないのではないか・・・。人はしばしば人間関係で悩み、そして、それが上手く行かない理由を自分のせいにする。

しかし、こうした人間関係の占星学的法則を理解してしまえば、そうした個別の人間関係ついて悩む必要がなくなるのである。

つまり、この関係が生じているのだから、仕方がないとして諦めることが出来るのである。

占星術の最も大きな恩恵とは諦めることを可能にすることである。

この恩恵についてはつまらないと思う人もいるかもしれないが、この恩恵は計り知れない。

然し、西洋の成功哲学に浸りきっている人にとっては全くつまらない思想かもしれない。

ラオ先生が言っていたことであるが、スポーツ競技でも、どちらのチームが勝つのか分かる方法があるそうだ。

但し、それを明かしてしまうと、皆がつまらなくなってしまうので、それはしないのだそうだ。

おそらく、そうしたことを秘密にするのも、見る能力のある人間の責任であると考えているからだろう。

その方法は、こうした6/8の関係を応用したものであることが推測できる。

6/8の関係というものは、フランス革命の時にヴェルサイユ宮殿に押しかけた民衆と王室の関係と似ている。

民衆は王室を批判し、怒り、反発して、武器を取って宮殿に押しかけたのであるが、マリーアントワネットは無頓着で、全く民衆の怒りに気づいていなかった。

あるいは社会主義革命運動をする労働者と資本家の関係のようであり、長時間労働、低賃金で苦しむ労働者の怒りや批判に資本家や経営者は全く気づいていなかったり、無頓着だったりする。

お金の貸し借りの関係の中にも見られる。お金を貸した方は相手に対して余裕があるが、借りた方は相手との関係において常に苦しみがある。

6/8の関係のポイントとは、この内心の温度差なのである。

人はついつい投射の心的機構によって相手は自分と同じような感情を抱いているに違いないと考えがちである。

然し、決して相手は自分と同じようには体感していない。それが重要である。
















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