長嶋一茂のチャートについて

先日、トニーブレアのチャートについて検証したが、それと似たチャートとして挙げられるのが、長嶋一茂のチャートである。

同じ牡牛座ラグナで8室支配の木星が1室に在住して凶星と絡んでいる。

NagashimaKazushige_chart

長嶋一茂の最近の最も注目された出来事は父親の長嶋茂雄の現役時代の記念品など、ゆかりの品々を福井県の資産家・山田勝三氏に売って総額100億円もの金を受け取っていたという事件である。

2009年終わりから2010年初めにかけて週刊誌でそのような事実が報じられた。

この行為自体が彼の1室で木星とラーフが形成するグル・チャンダラ・ヨーガの発現であることは明らかである。

ラグナに在住やアスペクトして絡む惑星やハウス、またラグナロードが在住する星座やハウス、絡む惑星などは、その人物の本質を簡潔に物語るのである。

長嶋一茂の場合、父親の思い出の品を売るといったグル・チャンダラ・ヨーガに典型的な行動パターンを示したことによって世間に対して恩知らずな人間であるといったイメージが定着したと思われる。

8室支配の木星がラグナに在住することは身近に支配者がいることを示しており、これはおそらく、コレクターの資産家・山田勝三氏を表している。

牡牛座は所有の星座で、美術品のコレクターなどを生み出す星座であり、「スポーツ・ミュージアム山田コレクション」などを運営する山田勝三氏は、おそらくこの牡牛座の木星が表示体となっている。

牡牛座がコレクターであるというのは、例えば、以前、民主党の前原誠司がテレビ番組に出た時にSL機関車に関係するグッズを集めるのが趣味だと語っていた。彼の牡牛座には金星が在住しており、この金星がSLに関連するグッズであることは明らかである。

また牡牛座に金星、太陽、月などが惑星集中するデヴィッドロックフェラーも自宅の地下室に甲虫類(beetle)のコレクションを所持しているらしい。

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日本経済新聞(夕刊)コラム集「あすへの話題」

デビット・ロックフェラー氏は、当代の偉大な銀行家、博愛主義者として米国で広く尊敬を集めている。私は同氏と甲虫を見たり集めたりするのが大好きという同じ趣味を通じて親しくなった。

フジサンケイグループの海外統括法人の社長、法亢堯次(ほうが・たかし)氏の紹介で、ロックフェラー氏の有名な甲虫のコレクションを見せてもらうことになり、法亢夫妻と私ども夫婦で、ニューヨーク北のターリータウンのお宅に伺った。家の壁にはマチスやピカソの絵が所狭しと懸けられていたが、ロックフェラー氏は、直ちに私どもを地下室に引っ張っていき、甲虫のコレクションを次々と見せてくれた。

千箱近くあったに違いない標本箱のごく一部しか見られなかったが、世界中の美しい甲虫、珍しい甲虫が並んでいて、至福の時を過ごした。その後何度かお目にかかる機会があり、そのたびに甲虫の話をした。昨年二月には同氏をワシントンの大使公邸に招いて一晩泊まっていただき、同氏のために夕食会を催した。

「デビット・ロックフェラー氏を主賓とする夕食会」という招待状を出したところ、日ごろ忙しい人たちが驚くべき高率で招待を受けてくれた。どこかで話を聞いたらしく、自分から出席したいと言ってきた大物上院議員もいた。ロックフェラー氏がいかに米国で敬愛されているかを痛感した次第である。功利的であまり感じは良くないが、「芸は身を助ける」ということわざがある。

たとえば、私もゴルフやブリッジは外国で友人をつくるのに役立つよと先輩から言われた。私は両方大好きだが、実はその能力が仕事に役立ったという経験はほとんどない。甲虫大好きというのが芸だとすれば、初めて米国で芸に身を助けられたのかもしれない。

斉藤邦彦「偉大なる博愛家」

(日本経済新聞夕刊 2000年2月21日号)
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コレクションなどの趣味が高じて、ついには美術館を設立してしまうケースも多いようであるが、そうした人は牡牛座が強い人である。

従って、長嶋一茂の牡牛座1室に在住する8、11室支配の木星は、彼が知り合うことの出来る有力な人物(11室)で、また彼が依存したり、頼ったりするような人物(8室)であり、しばしばその人に影響され、支配されることもあるようなそうした人物であり、それが山田勝三氏であることが容易に結び付くのである。

そしてその木星には高揚するラーフが接合して、更に火星が10室からアスペクトしている。

ラーフと火星が絡んで、美術品を所有することに対する激しい欲望(ラーフ)や行動力(火星)を表している。

但し8室支配の木星はそこに宗教性や思想性があり、山田勝三氏は長嶋茂雄の偉大な業績を世に伝えたいという理想を持つイデオロギストであって、単なる所有欲だけで行動する単純な人物ではない。

従って、そうした思想性が一茂に心を開いて信頼させる原因となっているのかもしれないが、彼にとってはある意味では、思想的、宗教的な指導者、あるいは相談役とも言うべき存在なのかもしれない。

8室支配の木星とは支配的なグルを表し、その木星が1室に在住していることは支配的な人物から強い影響を受けることを表しており、何かマイナーな狂信的な宗教への盲目的献身とか、自分の自由を失うほどの密接な没入を表しているのである

従って、ラグナでの木星と強いラーフが絡んだ表示体はお宝を得るためには100億円を出すことも厭わない山田勝三氏を表示しており、またこの木星とラーフは長嶋一茂のパーソナリティーも表している。

お金をいくら払ってでも欲しいものを手に入れたいといった執念の人物と、父親のゆかりの物品をお金に換金したいという執念が、この1室でカルマ的に出会ったと言ってもいいのかもしれない。

父親が病気で倒れていた間に、半ばその所有権が自分に移動して、自分がそれらを相続したような状況となって、それでそうした相続したに等しかった物品をお金に換えて不労所得を得たということなのである。それが木星が8室(相続)の支配星であることの意味である。

5000点の長嶋茂雄ゆかりの物品と言っても、本来はその本人にしか価値がないような品物ばかりであるが、それに100億円の値段をつけるというのがかなり狂信的なコレクターにありがちな思想性が感じられるのである。

このように単にグルチャンダラヨーガを形成していることを何か数学の公式のように機械的にあてはめるのではなく、そこにはちゃんと表示体となる人物がいて、その人物とのやり取りを通じて、グルチャンダラヨーガの象意が発現しているということなのである。

ラグナの検討が終わったので、次はラグナロードである。

ラグナロードの金星は9室に在住して、父親の表示体である太陽と接合しているが、逆行して激しくコンバストしている。度数も非常に近いことから、父親とは非常に身近で密接な繋がりがあるにも関わらず、巨人軍のスーパースターであった父親の存在感に圧倒され、コンバストの炎で焼かれて、自分自身のアイデンティティがその陰に隠れて苦労することを示していると思われる。

然し、このラグナロードの金星は2、5室支配の水星や4室支配の太陽と9室で接合して、ラージャヨーガを形成しており、特にこれ自体が何か困難な配置はしていない。むしろ、父親との関係の中で恩恵を受ける配置である。

これもこれまでの経歴からみて事実と一致していると思われる。

またネットで検索してみると、長嶋一茂がこれまで、パニック障害とか、うつといった症状に悩まされていたことが示されている。

3室支配の月は安定を損なうハウス(4室から12室目)を支配している為、不安定であり、その月は魚座に在住してディスポジターの木星はやはり逆行してラーフと火星から傷つけられている。

また魚座のプールヴァパードラパダーに在住しており、支配星は木星であることから、在住するナクシャトラの支配星の絡みを検討しても、やはり、ラーフや火星と絡んで傷ついている。

また土星と火星が4室にアスペクトしているので4室が傷ついており、心の安定が得られず、苦労することが示されている。

またケートゥ期になってから、頻繁にドラマに出演するようになり、2008年には映画『ポストマン』を初監督している。

ラグナから見て金星、太陽、水星がメディアの3室にアスペクトしているが、ケートゥ期には更にケートゥをラグナとして、7、12室支配の金星と10室支配の太陽と8、11室支配の水星が3室に集中しており、2、5室支配の木星もこの3室にアスペクトしている。

従って、ケートゥ期は、俳優業や映画制作などメディアに関わることが多くなったことが分かる。

このように長嶋一茂のチャートは個性的であり、彼の行動パターンをよく示している。

そして、ラグナやラグナロードの状態は彼の本質について簡潔に物語っているのである。

最後に一つ、彼の考え方や識別力について5室や5室の支配星の状態からみて考えてみたいが、5室支配の水星が4室支配の太陽、ラグナロードの金星と9室で接合している。

ここには4室、1室、5室、9室、2室などが絡んでおり、唯一、ラグナロードが同時に6室も支配するので、トリシャダハウスも絡んでいる。

ディスポジターの土星は10室でムーラトリコーナの座におり、シャシャヨーガを形成し、9室と10室が絡む、ダルマカルマラージャヨーガの強い配置である。

従って、5室が形成する絡み自体は、トリコーナやケンドラと絡んで傷つきは少なく、コンバストなどの要素を除けば、比較的よい象意である。

12室支配の火星や3室支配の月が5室にアスペクトしているのはよくはないが、然し、5室にはよいハウスも絡んで、ラージャヨーガも形成しており、また5室の支配星が在住しているのが法則の9室であるため、識別力という観点では、そんなに傷ついているとは思えない。

このことから考えられることは、父親の品物を売り払ったというのは、彼自身の考え方の全てではない。山羊座は木星が減衰する土の星座であり、論理が徹底していて、情に流されない、さばさばした現実主義の星座である。そして、具体的に行動に結実させる実行力がある。

父親が新しいマンションに引越しして、実家がもう誰も住まないという状況の中で、固定資産税の問題とか、財政的な課題に直面して、彼としては、買ってくれる山田勝三氏の気が変わらないうちにお金に換金してしまいたいと思ったのかもしれない。

実際、父親の現役時代の物品の数々や田園調布の実家などは、長嶋茂雄記念館でもつくらない限りは、維持費や固定資産税などが出て行くだけであり、経済的な合理性という観点からは、全く無駄であり、むしろ、美術品を長期に維持管理していくノウハウを既に持っていて、自分の父親の業績を尊敬してくれて品物を大切に扱ってくれる山田勝三氏のような人物に託してしまった方が、自分たちで維持していくよりも経済的ではないかと考えたのかもしれない。

それは父親の後を継ぐ経営者の立場としての経済的な合理性に基づいての判断だったのかもしれないのである。週刊誌にもそうした見解も掲載してあったが、案外、彼自身としては真面目にそうした経済的な必要性から、売ることを検討したのではないかと思われる。
全く誰も住まない田園調布の実家とそこにある5000点の父親ゆかりの品々は、想い出という観点からのみ大切なものなのであり、本来はそれは一番大切な価値観なのだと思うのだが、それが理解できなかったのかもしれない。

これは山羊座は全く情緒を解しない、情が理解出来ない現実主義の星座であり、人情に欠く傾向があるので、周囲の人間や世間一般は、彼の行為を恩知らずの親不孝な行為として捉えたかもしれないが、彼自身としては悪気はなかったのかもしれない。

そして、彼のした行為は彼の思想の全てではなかったにしても、一部、彼にはそうした人情を解しない合理的な所があり、またラグナに在住するグルチャンダラヨーガの発現によって、父親ゆかりの物品の売却という行為が実現したと言えるかもしれない。

グルチャンダラヨーガの特徴はおそらくその人自身には悪意や悪気がないのにも関わらず、その人自身が持っている本性によって自然にグルに対して不敬を働くということなのである。

従って、彼としては自分の本性としての素直な行為がこのように世間から評価されるということも全く予測できないで、全く無防備であったと思われる。

 
















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