貴乃花・相撲協会理事解任について

先日、日馬富士暴行事件についての記事を書いたが、その際、貴乃花のチャートについて検討したが、


貴乃花は、1月4日の臨時評議員会で、理事解任決議が全会一致で承認され、解任が決まったようである。




貴乃花親方「分かりました」理事解任全会一致で承認
2018年1月4日13時9分 日刊スポーツ

元横綱日馬富士関の暴行事件で、日本相撲協会は4日午前、東京都墨田区の両国国技館で臨時評議員会を開き、昨年秋巡業中に起きた事件の報告を巡業部長として怠るなどした貴乃花親方(45=元横綱、本名花田光司、東京都出身)の理事解任決議を全会一致で承認し、2階級降格処分が決定した。元文部科学副大臣の池坊保子議長が正式発表した。理事解任は初めて。

 池坊議長によると、協会から理事解任を伝えられた貴乃花親方は電話で「分かりました」と答えた。

 4日に仕事始めを迎えた協会は昨年12月28日の臨時理事会で、貴乃花親方の理事から役員待遇委員への2階級降格処分を決議した。貴乃花親方は、2月に予定されている理事候補選挙への立候補は可能。

 鳥取簡裁は、傷害罪で昨年12月28日に略式起訴された元日馬富士関に罰金50万円の略式命令を出した。

 評議員会は、外部有識者4人と親方出身3人の計7人で構成。4人以上の出席で成立し、その過半数の賛成で承認される。

 貴乃花親方は協会への報告義務を怠り、被害者で弟子の貴ノ岩や自身に対する協会危機管理委員会の聴取要請に非協力的だったとして処分対象となった。

 事件に関連し、元日馬富士関の師匠だった伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は理事を辞任し、役員待遇委員に2階級降格となった。現場の酒席に同席した白鵬関、鶴竜関の両横綱は減給処分を受け、八角理事長(元横綱北勝海)も3月までの報酬を全額返上するとした。


貴乃花は現在、木星/金星/月期である。






アンタルダシャーの金星はダシャムシャの3室で減衰し、高揚する水星とコンジャンクションして、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。






3室で金星が減衰する場合、出生図であれば、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な働きを期待できるが、分割図の場合は、やや解釈が変わってくる。



貴乃花の今回のキャリア上の転機が、今後、どのように推移していくかを見ていくことで、この3室で減衰した金星の働きについて理解が進むことが期待できる。



金星はラグナ、月から見て、4、11室支配で機能的凶星であり、11室の支配星は、基本的に貪りのハウスであり、地位や肩書きを求めた権力闘争を表していると考えられる。



4室は安定した居場所(相撲協会)を意味していると考えられる。



金星が減衰していることによって、肩書き(11室)を失い、また4室の支配星が減衰し、また3室(4室を損失する)に在住していることで、居場所(相撲協会)を失ったと解釈できる。



この金星は、8室支配の土星、火星、ラーフ/ケートゥ軸、12室支配の水星などによって傷つけられている。



3室は、分割図の場合、ドゥシュタナハウスに該当する為、キャリア上の中断を表している。



今回、メディアを巻き込んで、相撲協会との対立など、賛否両論が渦巻いて物議を醸す状況は、この3室で減衰する金星がもたらしたのである。



3室で、パラシャラの例外則が働いてラージャヨーガ的な働きがあると考えることができるか、あるいは、そもそも3室で形成されたニーチャバンガラージャヨーガは、効果が失われるかどうか、その辺りの微妙な解釈について、貴乃花の今後を見ていくことで理解が進むかもしれない。



取りあえずは、貴乃花は、理事を解任される結果となった。これは金星が3室に在住していたり、減衰している働きであると考えられる。



プラティアンタルダシャーの月はダシャムシャのラグナロードでラグナ(定座)に在住している。



蟹座の月は大衆や人気を表わすが、確かにメディアを通じて、かなり貴乃花を擁護する意見が見られた。



従って、貴乃花の今回の理事解任の措置は、”温情処分”なのだとする解説も見られる。


理事解任の貴乃花親方“温情処分”になった裏事情
2018年1月4日 11時30分 東スポWeb

 昨年12月28日に日本相撲協会が臨時理事会を開き、元横綱日馬富士(33)の暴行事件の被害を受けた十両貴ノ岩(27)の師匠、貴乃花親方(45=元横綱)の処分案を協議。貴乃花親方が巡業部長としての報告義務違反や相撲協会に対して協力を拒んだとして最高議決機関の評議員会に対して理事解任を求める決議を行った。4日の臨時評議員会で正式に解任となる。

 貴乃花親方は役員待遇委員となり、事実上の2階級降格。一見すると厳罰にも見えるが、実質的には協会側が“温情処分”を下した格好だ。「業務停止」処分の場合、理事としての職務のみならず、弟子の指導もできなくなる。業務停止期間が長期にわたれば、2月に予定される次期理事候補の選挙に出馬できない可能性もあった。

 現在の理事の任期は3月の春場所まで。八角理事長(54=元横綱北勝海)は、理事を解任された貴乃花親方が理事候補選挙に立候補できると明言。理事選に通りさえすれば、降格からわずか3か月後の春場所後には理事に復帰できるのだ。

 今回の処分の「落としどころ」は協会としても難しい判断を迫られた。もともと被害者側である貴乃花親方に対して重過ぎる処分を下せば、世論の反発を招きかねない。しかも常に予測不能の動きを見せてきた貴乃花親方だけに、どんな対抗手段に打って出るかも分からない。逆に減俸などの軽過ぎる処分では親方衆に示しがつかないばかりか、今後の違反者に厳しい処分を下せなくなる。

 最終的に協会が「名」を取り、貴乃花親方側が「実」を取った格好だ。


貴乃花は、「業務停止」処分などを受けた場合、理事としての職務のみならず、弟子の指導もできなくなるが、あまり厳しい処分を下せば、世論の反発を招くため、相撲協会が”温情処分”に下したというのである。


世論とは、大衆であり、大衆からの人気のことを指している。



従って、貴乃花は、大衆からの支持(世論)によって、その職を守ったといえる。



それが、プラティアンタルダシャーの月が、ダシャムシャのラグナで自室に在住している意味かもしれない。



つまり、貴乃花は、理事の立場を失ったが、職業は守ったのである。




因みにジャイミニのチャラダシャーで見た場合、貴乃花は、現在、射手座/山羊座(2017/8/12~2018/8/13)である。






出生図では、メジャーダシャーの射手座9室にはGK(グナティカラカ)の木星が在住し、射手座から見た10室にアスペクトしている。



またサブダシャーの山羊座10室にはラーフが在住し、土星と火星がアスペクトしている。



木星がGKになる場合、師匠や上司、伝統的な道徳、価値などとのトラブルを表している。



また10室にラーフが在住している為、欲望にストレートで、覇道(武力や権謀によって天下を支配するやり方)を求めて突き進む様子を示しており、火星と土星のアスペクトは物議をかもしたり、悪評を轟かせたり、穏やかでない様子を表している。








ダシャムシャ(D10)を見ると、メジャーダシャーの射手座はラグナから見た6室(争い、訴訟)であり、射手座には土星、火星、ラーフ、ケートゥがアスペクトし、射手座から見た10室にもアスペクトしている。



キャリア上で注目はされるが、凶星からの傷つきが多いため、障害を表わしている。



またサブダシャーの山羊座にはGK(グナティカラカ)の木星が在住している。



山羊座から見た9室には土星、火星、ラーフ、ケートゥが絡んでいる。




このようにチャラダシャーの結果からも明らかなように貴乃花は、上司(師匠)や伝統社会の掟やルールには従えないタイプである。



射手座のメジャーダシャーが終わった後は、山羊座のメジャーダシャー(2019/8/13~2027/8/13)が来るが、ダシャムシャで山羊座にはGKの木星が在住しているため、貴乃花の今後のキャリアを通じて、これは働いていくと考えられる。



相撲協会との対立は、貴乃花の運命であり、木星がグナティカラカであることがそれを象徴している。






木星が傷ついていることは、本来、悪いことであるが、社会の価値が急速に変化する時期においては、それは評価される場合がある。




例えば、現在は、春分点が魚座から水瓶座に移動しつつあるタイミングにある。


(春分点は魚座の24°付近であと6°で水瓶座に入室するが、あと6°というのはトランジットの観点からすると既に水瓶座に入室したような効果を発揮し始めている)




木星を支配星とする魚座の時代が終わりつつあるのである。



相撲協会というのが古い封建的な魚座の価値観を体現しているとすれば、それを破壊して、市場原理を持ち込もうとする態度(合理主義=土星、水星)が高く評価されたりするのである。



相撲協会からすれば、貴乃花の態度は、裏切り行為であり、礼を失った態度であるが、現代社会のルールから見ると、相撲協会の隠蔽体質などに批判が集中し、それを明らかにした貴乃花は、英雄のように扱われ、『相撲協会の革命児』などと呼ばれるのである。



また貴乃花にそのような役回りが与えられたのは、天王星が牡羊座に入室したからだろうと思われる。



天王星は革命を表わす惑星であり、それが牡羊座に入室しているということは、牡羊座の力によって革命が為されることを示している。



つまり、貴乃花が相撲協会で暴れていることは、ブレグジット(英国のEU離脱)やトランプ現象と同じ文脈で、考える必要があるのである。













(参考資料)



貴乃花親方処分にネット炎上 理事解任に「礼を欠いたは関係ない」
2018年1月4日 14時29分 デイリースポーツ

大相撲の元横綱日馬富士が十両貴ノ岩を暴行した問題に関し、日本相撲協会は4日、東京都墨田区の両国国技館で臨時評議員会(議長・池坊保子)を開き、貴乃花親方=元横綱=の理事解任決議を審議し、全会一致で承認した。この処分にネットは即反応。相撲協会の対応が炎上の様相を呈してきた。

 貴乃花親方は昨年12月28日の臨時理事会で理事から役員待遇委員への2階級降格処分を決議されていたが、この日の評議会で改めて処分が決定した形。これにツイッターはすぐに「貴乃花親方」がトレンドワード入り。その多くが、処分に対する不満や疑問だった。

 「現場同席していた力士も報告してないのに無罪なのは何故?」「加害者と被害者のバランス欠けとる」「貴乃花親方は報告義務を怠ったと言うけど、騒動に関しての責任は誰が追うのよ」「部下の責任をとって理事長は辞任しないの?」「池坊さん、貴乃花親方は礼を欠いていたってさ、それは関係ないんじゃないの?」などの声が続々。

 一方で「暴行問題では被害者側だけど、理事としては問題をこじらせた」「これが妥当」など、今回の処分に理解を見せる声も上がっていたが、ツイッターに上がった声は、処分に不満の声が大勢を占めていた。
参照元:貴乃花親方処分にネット炎上 理事解任に「礼を欠いたは関係ない」
2018年1月4日 14時29分 デイリースポーツ


不毛な対立の果てに 貴乃花理事解任
1/4(木) 20:41配信 時事通信社

◇協会を利する結果に

 記者会見場の国技館大広間に、池坊保子議長の高い声が響いた。「貴乃花親方の理事解任が決定しましたのでお知らせします」。日本相撲協会は4日、臨時評議員会を開いて12月28日の臨時理事会から付議されていた貴乃花親方の理事解任を承認し、鳥取簡裁も元日馬富士に罰金50万円の略式命令を出した。

 元日馬富士が起こした傷害事件はこの日、関係者の処分という表層的な決着までは何とかたどり着いた形だが、発覚以来、人々の事件を見る構図はすっかり「協会VS貴乃花親方VS白鵬」になってしまった。2カ月近い間、この3者は何をしてきたか。

 協会は事件当初の認識の甘さを、率直に認めてこなかった。貴乃花巡業部長の報告遅れは事実だが、九州場所直前の理事会でも事件を話題にしなかった理由を、鳥取県警から「場所後に本格的な捜査をするので、それまではマスコミにも漏れたり力士が動揺したりしないように」と要請されたためだと説明。この日も池坊議長は「決して隠蔽という意味ではなく、場所後には公表するつもりだった」「(場所前の)理事会にも伏せていたのは事実で、その判断は大変難しい」と協会の対応に理解を示した。

 世間一般に、コンプライアンスが叫ばれ、社会的影響のある不正や違反は早期公表が求められるようになった今日でも、従業員同士の暴力沙汰はなるべく当人同士、組織内で処理を図ることが多い。しかし、2007年に時津風部屋傷害致死事件を起こした相撲界は、暴力根絶に取り組み、成果を厳しく問われている。頭部に裂傷を負い、加害者が横綱となれば早い初動と情報公開が必要だった。貴乃花親方が組織内で処理される恐れを抱いて被害届を出したのは正当な判断で、協会も表向きはとがめていない。

 ところが、その後の貴乃花親方の行動は不可解だった。元日馬富士の引退記者会見で伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が「私は全部、筋道を通してきちんとやってきました」と強調したのと同じように、協会は終始、礼と理を尽くして危機管理委員会への調査協力を要請しているのに貴乃花親方が応じない、との姿勢を取り続ける。

 これに対して貴乃花親方は、狙い通りに事件が騒がれ同情も集まったのに、明確な主張をせず、ただ頑なに抵抗を重ねた。12月20日の臨時理事会に提出した意見書も、危機管理委の聴取に対する説明も「やはりこの弁明はちょっとおかしい」(池坊議長)「弁明になっていなかった」(理事会出席者)と一蹴され、結果的に協会を利した形だ。親方が「全容解明」を託した司法の判断も、罰金50万円の略式命令。モンゴル勢の日頃の行いに問題があったとしても、そもそも捜査当局の守備範囲ではない。

 事件当日、自らの説教が発端となり、暴行をすぐに止めなかった白鵬は、九州場所の優勝インタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関が再び土俵に上がれるように」とやって万歳三唱。一人いい子になろうとした。一方で、貴乃花巡業部長の下で冬巡業はできないと発言し、批判されつつも思惑通り貴乃花部長は冬巡業から外れた。

◇ファンが見せられたもの

 結果的に相撲ファンが見せられたのは、それぞれの自己保身、責任転嫁、唯我独尊、激しい憎悪、そして四方八方を立てる落としどころ探しだった。再発防止委員会の設置もまだこれからだ。

 そんな状況で1カ月後に理事候補選挙がある。「八角体制はそう簡単に崩れない」と自信を見せる幹部がいる半面、貴乃花親方も立候補できることになり、「貴乃花陣営の激しい反撃が始まる」と見る向きもある。当選しても理事就任には評議員会の同意が必要で、池坊議長は「また話し合いをするなどの過程を経て、真摯(しんし)に決めていく」と述べるにとどめたが、師匠と理事の立場を両立できなかった親方の理事再任の是非をどう判断するか。2カ月間の不毛な攻防で、改革を望みながらも貴乃花親方の手法に疑問を覚えた親方もいる。

 1932年に起きた「春秋園事件」では、幕内天竜ら32人の力士が相撲協会に10項目の改革要求を突き付け、回答を不服として新団体を設立した。さらに別のグループによる新団体も生まれている。天竜の改革案は鋭く、先見性に富んでいた。

 現在の相撲協会は当時より複雑な状況に置かれ、改革の必要性だけでなく、薄れた厳しさを健全な形で取り戻す難題も抱える。「私」を捨てた論点明快な議論、あるいは八角体制派でも貴乃花一門でもない発信者の出現…。何らかの新たな展開がないまま選挙をしては、大相撲は今回も、危機を「乗り越えた」のではなく「切り抜けた」だけになる。(時事ドットコム編集部)
参照元:不毛な対立の果てに 貴乃花理事解任
1/4(木) 20:41配信 時事通信社


池坊議長、貴乃花は「著しく礼を欠いていた」「礼をもって行動して」
2018年1月4日 13時33分 デイリースポーツ

大相撲の元横綱日馬富士が十両貴ノ岩を暴行した問題に関し、日本相撲協会は4日、東京都墨田区の両国国技館で臨時評議員会(議長・池坊保子)を開き、貴乃花親方=元横綱=の理事解任決議を審議し、全会一致で承認した。池坊議長が記者会見で発表した。

 理事解任を承認した理由としては、昨年12月28日の臨時理事会でも理由となった巡業部長として協会への報告を怠り、暴行問題の調査に対して非協力的だったためであることを挙げた。池坊議長は「公益法人の役員としておよそ考えられない行為である」と厳しい言葉を投げかけた。

 加えて調査に非協力的であったことについて「上司であり先輩でもある八角理事長が何度も携帯に電話してもまったく応答なく折り返しの電話をしなかった。著しく礼を欠いていたのではないか」と理事としての任務に加え、相撲界における上下関係の礼節を欠いたことも問題視した。

 貴乃花親方には協会関係者が理事解任決議を連絡。池坊議長が会見中に貴乃花親方に処分を報告したことが伝わり、貴乃花親方が「分かりました」と答えたことを明かした。貴乃花部屋前には朝早くから報道陣が詰めかけているが、貴乃花親方は姿を見せることはなかった。

 池坊議長は「貴乃花元理事には評議委員会の理事解任の決議を厳粛に受け止め、真摯(しんし)に反省し今後は協力しあい、礼をもって行動していただきたいと私は希望します」と話した。
参照元:池坊議長、貴乃花は「著しく礼を欠いていた」「礼をもって行動して」
2018年1月4日 13時33分 デイリースポーツ


貴乃花よ、文句があるなら"公の場"で語れ
モンゴル人力士の"八百長"は本当か
2018.1.13 PRESIDENT Online ジャーナリスト元木昌彦

複数の週刊誌がモンゴル人力士をめぐる「八百長疑惑」を報じている。だが最大手の「週刊文春」は貴乃花親方寄りの報道を繰り返し、肝心の疑惑に踏み込む様子がない。貴乃花親方は「八百長疑惑」があると考えるのなら、公の場でその考えを述べるべきではないのか。元「週刊現代」編集長の元木昌彦氏が問う――。

『フライデー』が報じている重大事実

白鵬が貴ノ岩に「星を売れ」と電話をかけてきた。

昨年の初場所13日目の夜、稀勢の里と優勝を争っていた白鵬が、次の日に対戦する貴ノ岩に“八百長”をしてくれるよう付き人を使って何度も電話をかけてきたが、貴ノ岩はそれを察して、出なかった。

その結果、ガチンコ相撲になって敗れた白鵬が、このことを根に持って、巡業先で日馬富士と共謀して貴ノ岩を呼び出し、暴行したのだ――。

貴ノ岩の師匠・貴乃花親方が支援者にこう語ったと、『フライデー』(1/19号)は報じている。

同様のことは『週刊新潮』(1/18号)も報じている。

「今回の事件の背景を探っていくと、1つの事実に行き当たる。2017年の初場所中の1月20日夜、横綱白鵬の側近が執拗に貴ノ岩に電話をかけていた、という事実に」

文春も、少し前になるが、モンゴル人力士同士が八百長らしき「談合」をやっていて、貴乃花が憤っていると報じていた。

「協会には不可解なカネの出入りがある」

『フライデー』にはこのほかにも貴乃花の重大発言が満載である。

「08年に起きた力士による大麻所持事件や10年の野球賭博問題についても、協会のやり方には不満があります。大麻所持事件は露鵬や白露山だけを処分したが、あれはトカゲのしっぽ切り。横綱クラスの力士にも疑惑はあったんです。野球賭博についても、琴光喜だけに解雇という重い処分が下されたのはおかしい。以前から協会の体制を批判していた私への当てつけでしょう」

琴光喜は貴乃花と昵懇だったそうだ。08年は白鵬が横綱になって2年目である。さらに、

「協会には不可解なカネの出入りがあります。また、両国国技館の改修工事でも、入札を行わずに特定業者が工事を請け負うなど怪しいカネの動きは多くある。挙句の果てには、モンゴル人力士が強姦事件を起こし、それを理事が奔走して揉み消したことまでありますからね。私はいま、弁護士からアドバイスを受けながら、どのタイミングで何のカードを切るのがいいのか、綿密に準備を進めています」

白鵬が八百長を頼んできた、相撲協会と業者との不可解なカネの流れ、モンゴル人力士の強姦事件と、どれ一つとっても相撲界を震撼させるのに十二分な大スキャンダルである。

週刊文春も「貴乃花寄り」の記事を繰り返す

だが、不思議なことに、これほどのスキャンダルを、新聞、テレビが後追いしたという話を聞かない。

テレビのワイドショーは、膨大な時間を相撲騒動に費やしているが、そのほとんどが愚にもつかない話ばかりである。

不倫や貴乃花騒動ばかりにうつつを抜かし、国民が知っておくべきニュースが報じられていないことを恥ずべきであろう。

週刊誌も例外ではない。たとえば文春は、「貴乃花の逆襲」(11/30号)、「貴乃花が激怒した白鵬の『暗黒面』」(12/7号)、「貴乃花vs.白鵬『八百長』」の真実」(12/14号)、「貴乃花が許せない相撲協会“三悪人”」(12/21号)、「貴乃花vs. 白鵬・相撲協会 本誌しか書けない全真相」(12/28号)、「貴乃花激白」(1/4・11号)、そして1月10日発売は「『貴乃花はクスリをやってるみたいに異様』と吹聴していた池坊保子」と、毎号、それもほとんどが巻頭特集で、貴乃花寄りの記事である。

これでは貴乃花の広報誌といわれても仕方ないのではないか。

文春ともあろうものが、なぜ八百長疑惑を聞かないのか

それもご丁寧に今週号では、昨年12月28日の臨時理事会後に、相撲協会が行った会見で、貴乃花が「週刊誌の取材に応じていない」と語ったといわれたことに、「他紙については知る由もないが、貴乃花親方が小誌に証言したのは言うまでもなく事実である」として、貴乃花に「週刊文春に心情の一端を明かしたのは事実です」とわざわざいわせているのだ。

だが、せっかく本人に会えても、コメントは「ここまで、一連の経緯に対して納得しているわけではありませんが、まずは土俵を支える力士たちの本分を取り戻させるのが大切だと思っています」という、優等生的なものしか引き出せていない。

おいおい、モンゴル力士たちの八百長疑惑について聞かないのかよ、文春ともあろうものが。

たしかに八角理事長率いる相撲協会のガバナンスのなさ、隠蔽体質、責任感の欠如はもっと批判されていい。

白鵬の大人げない言動は、大横綱らしくないと、私も思う。

明らかに週刊誌が貴乃花側に操作されている

だが、貴乃花を「正義の人・改革者」、白鵬を「悪者・品格がない」という単純な図式の中に押し込み、白鵬を取り巻くモンゴル人力士たちへの日本人の「偏見」を助長するやり方には疑問を感じる。

私が週刊誌を読む限り、貴乃花が相撲界をこう改革すると、具体的な構想を披歴したことはない。

それだけではない。ひと言でも貴乃花の肉声を聞きたいと群がり、すがる週刊誌を利用して、貴乃花から聞いたと称する後援者、タニマチ、支援者が、相撲協会や白鵬を筆頭とするモンゴル勢に対して批判をしまくり、それを週刊誌側が内容を十分に検証せずに垂れ流すという構図ができあがってしまっているのではないだろうか。

今週の『週刊文春』は、貴乃花を聴取した外部理事の高野利雄危機管理委員長が、協会に対する報告がないのに、貴乃花の意見だと、いろいろな人がメディアでしゃべっているのはいかがなものかと発言したことに対して、

「まるで貴乃花親方がメディア操作をしているような印象を与える」

と批判しているが、私にも明らかに週刊誌が貴乃花側に操作されているように見える。

貴乃花よ、もはや沈黙は金ではない

私が想像するに、貴乃花にはマスコミ操縦に長けた人間が付いているのであろう。なぜなら貴乃花自身の肉声は、ほとんどが当たり障りのないものばかりだからである。

先のような問題発言が、協会や他のメディアから追及されても、「私は週刊誌にひと言もそんなことを話してはいない」と逃げられると考えているのではないか。

やり方が姑息(こそく)だと思うのは、私だけではないだろう。

貴乃花よ、もはや沈黙は金ではない。公の場に出て来て、自分の考えを堂々と述べ、どう相撲協会を改革するのか、白鵬を含めたモンゴル力士たちに「八百長」の疑惑があると考えるのなら、彼らにそれをただすべきではないのか。

なぜ白鵬は「品格がない張り手」を繰り出すか

初場所が始まる。これほど耳目を集める場所は、これまでなかったのではないか。出場が危ぶまれていた稀勢の里や、“カド番横綱”鶴竜も出場するそうだ。

だが、一番注目を集めるのは白鵬であろう。前人未到の1064勝という大記録を打ち立て、横綱としての勝ち星も歴代1位である。若乃花、栃錦、大鵬、柏戸、北の湖と並ぶ大横綱である。

失礼ないい方になるかもしれないが、彼が日本人だったら、間違いなく「国民栄誉賞」が与えられるはずだと、私は思う。その白鵬も32歳。年齢による衰えは隠せない。頂点を極めた横綱には引退の道しか残されていない。品格がないと批判されている白鵬の張り手は、そうした寂しさにあらがう彼の気持ちの表れかもしれない。

かつて、横綱・千代の富士を新進気鋭の貴花田(後の貴乃花)が破って引退に追い込んだことがあった。因縁話のようだが、今場所小結に昇進した貴乃花部屋の貴景勝が、白鵬に勝って「あんたの時代は終わった」と引導を渡せば、因果は巡るということになるが。
参照元:貴乃花よ、文句があるなら"公の場"で語れ
モンゴル人力士の"八百長"は本当か
2018.1.13 PRESIDENT Online ジャーナリスト元木昌彦









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