情報起業家

今、情報起業が大流行である。
ネットで『たったこれだけの作業で1日○○万円稼ぐ方法』とか、ビジネスのノウハウ自体を商材にしたビジネスである。 

つまり、ビジネスのノウハウ→ビジネス実践→ビジネスのノウハウ→ビジネス実践→という形で、ビジネスのノウハウとビジネス自体が入力と出力を繰り返して、循環していくので非常に効率がよいのである。 

商材に要するコストは知識だけであり、ほぼ0円である。その人のこれまでのビジネスノウハウの知識さえあればほとんど何のコストもかからない。 

それで私が本日見つけた情報商材がこれである。 

http://kazuboy.jp/sns1.html 

石田氏が主張するmixiでただ○○○○だけをするというノウハウはおそらく、あしあとをクリックするだけでいいということではないかと思われる。ただこれだけを繰り返していればいいという意味での作業といったら、ひたすら人のページにアクセスして、あしあとを残していく作業以外ないのである。 

そして、自分のyahooオークションなどのサイトにリンクを貼っておいて、自分が相手のページに残したあしあとをたどってきた人が、自分のページにアクセスしてきて『SNS – mixiで月収93万円の不労所得を得た男』という非常に欲望を刺激する文章を見るわけである。誰もが楽してお金を儲けたい人ばかりであるから、皆、文書を見たとたんそれをクリックするわけである。(私は買ってないのであくまでも予想である) 

この商材の凄さは、mixiで情報商材を売る方法をノウハウ化して、自分自身がその方法を実践しているわけである。その顧客は皆、mixi会員であり、mixiを活用する人々であるから、既に見込み客である。既にmixiは1000万人に近い会員がいるわけで、その全てがこの商材の見込み客である。商材に関係のない客はいないのである。会員全員が見込み客なのである。 

そして、私は思うのはもし他の商材だったら、ひたすら、あしあとをクリックしてもそれほどの売上が見込めるとは思えないのである。それなりに売上は上がるかもしれないが、mixi会員全てが見込み客ではないのである。 

然し、この商材の凄いところはmixiの活用の仕方のノウハウを商材化して、mixi会員全てを見込み客にしてしまった点である。それであって始めて、爆発的な売り上げが可能になると思われる。 

そして、情報商材は幻想を売っているのである。その幻想の一部に触れて、欲望を刺激された人がそれに飛びつくのであるが、それはこの情報ビジネスだけに限ったことではない。 

ここ10年くらい非常にネットワークビジネスが盛んな時期があり、今もそうであるが、ネットワークビジネスも結局、化粧品や洗剤、健康食品などの物自体を売っているのではなく、物についての幻想を売っているのである。幻想が強力に作用するには商品の品質がよいという裏づけが必要ではあるが、商材の爆発的な売り上げとネットワークの広がり自体は、このビジネスに参入することにより、自由時間ができるとか、経済的に独立できるとか、健康を維持できるとか、そういった幻想を刺激するからである。幻想自体が消費に結びつくのである。 

このネットワークビジネスの本質を鋭くついた本に『ホイラーの法則―ステーキを売るなシズルを売れ! 』エルマー・ホイラー (著)がある。 
以前、ネットワークビジネスの話をいろいろ聞いたときに見せてもらった本である。 

商売を成功させるには如何にメディア媒体を通じて、人々のアストラル体(感情・情緒体)を刺激して、幻想を生み出し、必要性以上の購買行動に結びつけるかである。 

従って、古典経済学で言われていた需要と供給のバランスとか、神の見えざる手とか、いう概念は非常につまらなく思える。 
需要自体が人間という存在の欲望に基づいたものであり、供給も人間の欲望に基づいたものであり、それらを経済学の変数に設定している所で、非常にあいまいに思われる。 

需要とは幻想を刺激することによっていくらでも生み出すことができ、また供給というのも需要の一つであり、欲望の変形である。需要がなくてもどんどん物を作り出し、幻想を刺激して何とか購買させようとするのが現代社会である。 

話が脱線してしまったが、この情報商材はmixiをビジネスに活用する方法であり、それはそのmixiのビジネスが成功しなければそのノウハウが存在しないはずなのに、そのノウハウを売っているところが面白い点である。卵が先か、鶏が先かの論争のようである。 
そして、ここには多少ウソがあると思われる。実際は大して売れていないのに、爆発的に売れて大ヒットした商品と宣伝することによって、結果的に爆発的に売れた大ヒット商品になってしまうという現実があると思われる。現実が後からやってくるのである。先に幻想をつくっておいて、現実は後からつくられるのである。 

従って、この石田氏が主張するようにmixiは知り合いのネットワークでつながれたビジネス思考の競争相手のいない素人ばかりの荒らされていない市場であって、勧めれば直ぐに売れるような田舎のマンションのようなもので、これから情報起業でノウハウを実践していくことによって、莫大な売り上げも期待できるのですという言葉によって、彼が生み出した幻想が現実化していく可能性が非常に高い。 

情報商材というのは結局、幻想を売っているのであるが、それをインターネットという情報空間で実現しているところが特徴である。つまり、ネットワークビジネスのように化粧品とか、洗剤とかいった物流を扱ったり、人的交流を持つサービス的な要素さえもなく、情報空間で、情報だけを売り買いするのである。 

しかし、こうした彼が生み出そうとしている幻想に我々が興味を示さないとしたら、彼は全く儲からず、従って、情報商材自体が存在しないのである。我々が彼と同じように金を稼ぎたいと思って、彼の波動に同調すれば、彼は儲かって、後から情報商材が出来上がるのである。そして、彼に金銭が集まり、エネルギーを得て、パワフルになるのである。 

似た波動を持つもの同士が同調しあうのであって、私たちが金儲けばかりに関心を示さなければ彼は全く儲けることができず、情報商材も生み出されないのである。この情報商材を見て思ったことはこの辺りのパラドックスである。 

これを世界規模の出来事に当てはめると、株式、債券、金融の市場は世界の実際の物流の市場に比べて何十倍にも膨れ上がっている。 
実際、その割合は3:97ぐらいだといわれている。つまり、実際の物流(生活に欠かせない物流)が3%なのに対して、金融市場は97%であり、それは圧倒的な大きさである。その中にまともに企業を育てたいという投資があるとしてもほとんどは短期利益を目指した投機活動である。それは金持ちになりたいという幻想が生み出した巨大な市場である。 

この金融市場が世界の富の不均衡を生み出している元凶である。それは金持ちになりたい人々が投資をすることによって成り立っている幻想市場である。もし人々が金持ちになることに興味を失って、投資をやめたら、この幻想市場自体が存在しなくなるのである。 

そうすると、この世界の金融市場が世界の富の不均衡を招いている元凶であるので、その障害が消えてしまうことになり、世界は全く質の違う世界に変容するのである。こうしたパラドックスが存在するのである。 
















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