射手座ラグナの精神性について

射手座ラグナにおける1、4室支配の木星が傷ついているという考えについて考察したのだが、射手座ラグナにおける7、10室支配の水星、魚座ラグナにおける4、7室支配の水星、双子座ラグナにおける7、10室支配の木星、乙女座ラグナにおける4、7室支配の木星が、2つのケンドラを支配して、『吉星はケンドラ支配で吉意を失う』という原理が2つ重なることによって、むしろ凶星として分類されることは、学習をすすめた人にはよく知られている。

然し、射手座ラグナにおける1、4室支配の木星、魚座ラグナにおける1、10室支配の木星、乙女座ラグナにおける1、10室支配の水星、双子座ラグナにおける1、4室支配の水星が文句なしの吉星として分類するか、吉意を損なった凶星として分類するかということは意見が分かれているようである。

吉星として分類する方が大多数の意見であるが、機能的凶星化しているとして分類する意見もわずかに存在するようである。


木星に関して言えば、最も木星が吉星化するのは牡羊座ラグナにおける9、12室支配の木星である。
グルである木星がグルのハウスを支配するのである。そして、その9室の場所がムーラトリコーナの射手座になるため、9室の象意が優性になり、霊性の木星がその最高の力を発揮できるのである。そして、もう一方のハウスが12室を支配しており、解脱を表すモクシャハウスの中でもっとも解脱を直接的に表すハウスである。

従って、この牡羊座ラグナにおける9、12室支配の木星はグルから、真我を実現するための最高の霊的教えを授かる配置である。

これは、バガヴァッド・ギータの物語を思い出して思ったことである。

戦士アルジュナがクルクシュトラの戦いにおいて躊躇していたところで、御者に扮したクリシュナが、『行為の結果に執着することなく、行為を為す』というカルマヨーガの最高の教えをアルジュナに説くのである。
クリシュナはどんな社会にも文化圏にも共通して不滅の価値を持つ、霊的最高峰の教えを説いたのである。間違いなく最高の教師である。

戦士アルジュナは武器を手にとって、戦車に乗って、最前線で戦うのであり、間違いなく牡羊座の象意を示している。

従って、この物語の中に牡羊座ラグナの人には解脱を教える霊的に最高の教師がつくことが示されており、これは神話の中に存在する牡羊座の原型である。


蟹座ラグナでも木星は9室を支配するが、もう一方のハウスは6室であり、そこがムーラトリコーナの射手座のため、6室の方が強調されている。また6室はトリシャダハウスでもあるため、欲望を表しており、木星の象意を損なっているのである。

これは例えば、仏陀の生涯を考えると、分かることであるが、仏陀は蟹座ラグナで、牡羊座に惑星が集中している。

仏陀は29歳頃家を飛び出して、道の探求を開始し、苦行もし、様々な道の探求者や宗教家と出会って、その人のすすめる行法を実践したりなどするが、結局のところ、それらでは成果を得られないことが分かり、最終的に、菩大樹の下で瞑想している時に悟りを得るのである。

手塚治の『ブッダ』によく書かれているが、ブッダが出会う霊的教師は霊的に優れた人物がいない感じである。むしろ、肉体の鍛錬など、本質的な事柄から逸脱したむしろ、シッディ(力)に執着した霊的野心のある行者が多かったという印象である。

当初、ブッダもそれらの人々に影響されて、肉体的苦行をしたのであるが、後にそれらが意味がないと、自分で悟ってやめるのである。

仏陀の場合、あまり優れた霊的教師の指導を受けることができなかったことが彼の生涯から分かるのである。むしろ、彼の場合、木星が高揚する蟹座ラグナのため、彼自身が教師であり、優れた霊的教師なのであり、最終的に自分の力で悟りを開くのである。彼にとっては道の探求の途上で出会った霊的教師たちはむしろ、障害(6室)であったことが示されている。


獅子座ラグナの場合、どうであるかというと、獅子座ラグナは王室のハウスで、王国の統治者を表している。木星は5、8室の支配星である。獅子座ラグナにとって、木星は5室を支配しており、子供を表しているのである。

これは仏陀の父親を考えると分かると思う。
カピラヴァスツ国の城主、ゴータマ・シッダルダ(仏陀)の父親のシュッドーダナは、息子が後に偉大な霊的教師になっていくのである。
しかし、父親は息子に自分の国の跡継ぎになって欲しかったのにそれがかなわず、父親にとっては8室支配の木星は苦悩も表しているようである。つまり、木星の力が中断とか、変化や不幸なことを通じて表現されるのである。

これらの物語の中にも蟹座や獅子座の原型が見られるのである。


それでは射手座においては木星は1、4室の支配星なのである。従って、木星の恩恵が自己実現とか、富(4室)という形で表現されるのである。

射手座にとっての9室の支配星は太陽であり、太陽は統治者であるため、国家の君主とかが、彼のグルであり、彼の教師である。従って、国家君主とは、制度をつくって統治する支配者であり、射手座はその制度を越えることが出来ない。国家君主や統治者の弟子となって、国家の枠組みの中での正義を実行したり、富や成功を追求することになるのである。

射手座は国家君主から重用されて、高い地位に就くのである。つまり、大臣とかを表しており、獅子座からみて5室ということもあり、国家を運営していく支配層に属する重臣という印象である。

これについての原型的な物語は思いつかないが、しかし、射手座は自分が誰かの教師になることはあっても解脱などを説く、真の霊性の教師には恵まれないことが分かる。

従って、彼が接触することの出来るのは、自己実現セミナーとか、資産運用セミナーとか、何か富に結びついた自己実現の教えである。その中には、かすかに霊性のエッセンスも含まれてはいるが、究極的には、国家指導者が統治する資本主義社会という枠組みの中で、どう成功するかというような範疇に留まるのであり、資本主義という制度そのものを崩壊させてしまうかもしれない、革命的な霊的解脱の真理などの教えには触れることが出来ないようである。


射手座が強い人々は、高い目標を持ち、モチベーションも高く、実際に行動力もあり、自分の夢を実現していくのであるが、その夢とは、健康とか、家とか富とか、ヨットとか、働かないで、リタイアしてプライベートを楽しむという考えである。

印象としては射手座の人々は霊性とか究極の真理とかにあまり深く足を突っ込まないようであり、また関心もないようである。
















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