伝説のギャング・クレイ兄弟について

最近、1960年代にイギリスのロンドンで暗躍したギャングのクレイ兄弟の真実について描いた『レジェンド 狂気の美学』という映画を見た。



兄のレジナルド・クレイと弟のロナルド・クレイは、一卵性双生児で、10分違いで誕生している。

レジナルド・クレイは勇敢で理性的で、セレブを相手にしたナイトクラブの経営などに手腕を発揮して兄弟や仲間を成功に導いだ。

また部下の妹のフランシスと交際し、堅気になると誓ったりするなど私生活共々充実していた。

それに対して、弟のロナルド・クレイは快く思っていなかった。


kraybrothers_photo

一方の10分遅れて生まれてきた弟のロナルド・クレイは凶暴で精神病を患っており、薬を飲まないと狂暴性を発揮して、手が付けられなくなる。

何かと問題を起こす弟のロナルド・クレイは、兄のレジナルド・クレイにとっては悩みの種であった。

小さい頃から喧嘩も良くしたが、やはり血を分けた兄弟であり、レジナルド・クレイは弟のロナルド・クレイの凶暴な不始末の尻拭いをすることしか出来なかった。

弟のロナルド・クレイが敵対ギャングを殺害したことで、警察の捜索が始まり、目撃者や証拠を押さえられ、ロナルドに命を狙われた側近が警察に寝返って証言することにより、クレイ兄弟は窮地に追い詰められた。

最後に恋人に薬物を渡して、恋人の死因ともなった弟のロナルド・クレイに対して、兄のレジナルド・クレイは猛烈に怒るもののそれは、弟にぶつけることは出来ず、仲間のギャングがその身代わりとして殺害される。

このようにして弟の尻拭いをして、2人は殺人罪で終身刑となる。


映画のテーマは、兄のレジナルドと、弟のロナルドが、どのような関係性であったかの真実を描き出す所にある。

兄のレジナルド・クレイは常に弟の不始末に振り回され、足を引っ張られて、但し、血を分けた兄弟であり、弟をどうすることも出来ない。最終的に弟の不始末に足を引っ張られて、終身刑となっていく。

そうした兄弟間の悲劇について描いた作品であった。


アストロデータバンクで確認すると、クレイ兄弟の出生データは、Rodden Ratingで、AA(ダブルエー)であり、かなり信頼できるデータである。

従って、クレイ兄弟の出生図から、一卵性双生児の違いが出生図のどこに表れるのかを調べることが出来る。


実際、作成してみると、出生図は同じだが、ナヴァムシャのラグナが一星座分ずれるようである。


reginaldkray_chart

ナヴァムシャを見ると、兄のレジナルド・クレイの場合、ラグナにヨーガカラカの金星が在住して、7室に在住する9室支配の水星との間に5-9、9-10のラージャヨーガを形成している。


ヨーガカラカがもう一つのトリコーナの支配星と絡む最高のラージャヨーガであるが、これが1-7室の軸で形成されており、レジナルド・クレイは純粋な恋人に影響されて、堅気になることを誓うなどした理由がよく分かる。


一方で、ロナルド・クレイは、精神病を患っており、当然、恋人ができるような状況ではない。


ronaldkray_chart

ナヴァムシャを見ると、7室支配の太陽が12室に在住し、火星と接合し、土星からアスペクトされている。


またナヴァムシャの4室(心の安定)には11室支配の機能的凶星化した木星が在住して、減衰したケートゥと接合している。

そして、6室支配で減衰した月からアスペクトを受けている。

4室支配の金星は12室に在住して傷ついている。


従って、これらの配置から心の不安定さがよく理解できる。




一方、兄のレジナルド・クレイの場合、4室支配の火星が12室に在住し、8室支配の太陽、1、2室支配の土星と絡んでいるので、4室は傷ついているが、減衰する月は7室支配で11室に在住しており、特に4室とは絡んでいない。

また月は高揚する牡牛座の支配星である金星がラグナに在住し、また減衰するラーフと接合しているので、ニーチャバンガラージャヨーガである。

5-11室の軸に在住しているので減衰した月が直接、心の安定に大きなダメージを与えているとは考えにくい。



然し、ロナルド・クレイは減衰した6室支配の月が心の4室にアスペクトし、また4室には減衰したラーフ/ケートゥ軸が絡んでいるのである。

やはり月はパラシャラの例外則やニーチャバンガラージャヨーガを形成しているが、心の4室にダメージがもたらされたことは確かである。


このように映画を通して、明らかにされたクレイ兄弟の性格や運命の違いが、ナヴァムシャチャートによく表れていた。



またドレッカーナを見ると、クレイ兄弟の間で同じである。


kraybrother_drekkana_chart

但し、ドレッカーナは3室の象意を拡大したチャートであるため、兄のレジナルド・クレイにとっての弟ロナルド・クレイについてよく表しているチャートであると考えることが出来る。


ドレッカーナのラグナには減衰する太陽が在住し、火星がアスペクトして傷つけている。

またドレッカーナの3室の支配星は減衰している。


従って、これはレジナルド・クレイの弟運として考えると納得できる。


弟のロナルド・クレイにとっては、ドレッカーナは自身にとっての健康運を表しているとして理解すれば納得できる。



最後にシャシティアムシャ(D60)を見てみると、レジナルド・クレイのシャシティアムシャは、ラグナに7、10室支配の木星が在住しており、基本的に好人物であることをラグナの木星が象徴している。


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ラグナロードで、4室支配の水星は9室に在住し、3室支配の太陽と接合して、3室にアスペクトしている。

また5室支配の金星が3室に在住し、1、4室支配の金星や3室支配の太陽と相互アスペクトしている。


従って、セレブを相手にしたナイトクラブの経営などショービジネスの分野で成功する配置である。



ronaldkray_d60_chart


弟のロナルド・クレイのシャシティアムシャ(D60)は、ラグナでヨーガカラカの土星が高揚している。

9室支配の水星が11室支配の太陽、ケートゥと5室に在住して、ダナヨーガを形成しており、決して悪いチャートとは言えないが、10室支配の月は2室で減衰して、2、7室支配の火星と接合している。

従って、ショービジネスで成功できそうな配置ではない。


映画の中で、兄のレジナルドクレイが短期間、刑務所に拘置されていた間に弟のロナルド・クレイが、兄のナイトクラブの経営を全く台無しにしてしまう場面が出てきたが、それは、この配置から見ると、よく理解できる。

ロナルド・クレイは10室にラーフが在住し、ラグナロードの金星が在住しているため、兄が成功させたナイトクラブに出入りするような運勢はあったが、それを経営したりするような才能はなかったということがよく分かるのである。


10室支配で蠍座2室で減衰して火星と接合する月は、むしろ、ギャングとして、ゆすりや強迫、みかじめ料を請求したりといったヤクザ稼業の才能を表していると考えられる。



このように兄弟の性質の違いは、分割図によく現れていることがよく分かる。



但し、この2人は出生図自体は、全く同じである。


2人とも少年時代は父親からボクシングを習い、後にギャングになり、最終的に終身刑になるなど、大枠の所では同じような運命を歩んでいる。


しかし、恋人がいたかどうか、心の健康状態、ナイトクラブの経営手腕などの仕事上のスキル、そして、気質や性格などの多くの点で、2人は個性や才能、そして、運命が異なっている。


従って、ジョーティッシュでは分割図を細かくチェックしていくことが重要であると理解できる。


















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