ナヴァムシャについて

先日、オリバーストーン監督の「ブッシュ」という映画を見た。

ジョージ・W・ブッシュというと、もう古い過去の人という感じであり、
彼が父親を超えたいためにイラク戦争を始めたという解説は、雑誌や新聞の記事で
目にする機会もあった。

然し、家庭内で何が起こっていたかの詳細な物語は知らなかった。
「ブッシュ」という既に古くなりつつあるテーマに再び興味を抱いたのはそんな理由からである。

映画では常に弟のジェフの方にばかり愛情を注ぎ、兄のジョージにはほとんど目もくれない父親ジョージ・H・W・ブッシュの姿が描かれていた。

ジョージ・W・ブッシュは、湾岸戦争で勝利してそのまま進軍してサダムフセインを倒さなかった父親を非難し、自分は父親が出来なかったことをやり遂げるという父親へのライバル心でイラク戦争に突入する。


ブッシュは、蟹座ラグナで太陽が12室に在住しており、父親に何かと言うと、足を引っぱられる。

ブッシュがテキサス州知事に立候補しようとした時も父親や家族は反対をして、それを押し切って立候補する姿が描かれている。

父親は弟のジェフのことばかりを気にかけていて、兄ジョージのことには無関心である。

然し、そうした関係であるにも関わらず、やはり、ジョージ・W・ブッシュは何かというと父親に頼らざるを得ない。

その辺りは9室支配の木星が3室に在住し、ラグナロードの月と接合している辺りの配置から読み取れる。

 

然し、改めて見ると、ジョージ・W・ブッシュのナヴァムシャでは太陽が6室で高揚している。

そして6室支配の火星が太陽にアスペクトしている。

身近な象意に限れば、これは単純に父親との対立を表わしている。

本質的にはジョージ・W・ブッシュは父親と対立しているのだ。

そのことは特に彼が大統領に当選してから父親を乗り越えようとする行動パターンの中に表れている。

ナヴァムシャにはその人の本質が表れるため、

ジョージ・W・ブッシュの出生時間は正確であり、ナヴァムシャのラグナも正しいことを物語っている。

ナヴァムシャの10室で土星、火星、月、木星が集中している配置も考えてみれば、これは大統領としての執務を
とった彼そのものを表わしている。獅子座は王室のハウスである。

土星と火星の在住は戦争遂行のような破壊的な行為を表わしている。

特にイラク戦争の場合、ハリバートン社と連れ立って、土木建築現場(土星、火星)で再建のための破壊活動をしたような印象もある。

木星と月の接合は、ガージャケーサリーヨーガであるが、土星と火星から傷つけられている。

大衆の前で、神や正義を語ったり、説法する機会がかなり多かったと思うが、

神に選ばれて大統領になったと思い込んでおり、悪のサダムフセインを倒すと単純な言動を大衆の前で繰り返した。

然し、最後には大変な非難を浴びて、ホワイトハウスから去っていった。

10室の土星や火星は悪名を轟かすのである。

この10室の状態はまさしく彼の政治生活そのものである。

そして、究めつけは、ダーシャムシャ(D10)である。

D10では、10室の牡羊座で土星が減衰して、7室で高揚する火星と星座交換している。
更に10室支配の火星は7室で高揚し、減衰する木星と接合している。

10室にはラーフ/ケートゥ軸があり、ケートゥが在住している。

つまり、10室には全ての凶星の影響が見られるが、凶星が減衰したり、高揚したりしてお互いに絡むことにより、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。

木星の減衰はモラルがないことを示し、火星の高揚は、実行力があることを示し、土星の減衰は、忍耐力がなく、計画性がないことを示している。

そして、10室のケートゥは誤診、思い違い、錯覚を表わしている。

それはイラクに大量破壊兵器がなかったことを意味しているという解釈も可能である。

このジョージブッシュのD10くらい珍しく個性的なものはない。
これはまさしく彼のD10である。

D10のラグナもおそらく正しいと思われる。

ジョージ・ブッシュのチャートなど前に何回も見たので、もういいという感じではあるが、

改めて出生図以外の分割図にスポットライトを当ててみると、また新たな発見がある。

また最近は、私は出生図よりも、むしろ分割図の方に興味がある。

何故かと言うと、出生図をいくら分析しても、ナヴァムシャを見ると、それがいっきに覆されてしまうからである。

出生図で説明できなかったことが、ナヴァムシャを見れば、一発で説明できたり、納得できることが多いのだ。

例えば、何故、彼はあんなに大胆不敵なのかという命題が頭にかすめると、
それはナヴァムシャを見ると、太陽が牡羊座で高揚しているからだと分かったりする。

何故、ジョージブッシュが、父親にあれだけ対立したのか、というのは、出生図だけだと分かりにくい。

ナヴァムシャを見ると、それが一目瞭然である。

太陽は強いので大統領にまで上り詰めた父親を持ち、また自らも大統領になり、

父親運において基本的にはよいのである(つまり、表示体の星位は良い)が、しかし、それは6室に在住しているのである。

そのナヴァムシャの6室に在住しているということまでが鮮やかに人生に現われている。

そうしたことから、ナヴァムシャのラグナは重要である。

ナヴァムシャのラグナは1つに特定されるべきものである。

最近、私の周辺にいる人たちのチャートを見る機会があったが、出生図の配置はそれ程、素晴らしいとは思えないのに比べて、

ナヴァムシャチャートの惑星の配置が素晴らしく強い人たちが何人かいた。

それらの人々の特徴や才能を見るにつけて、やはり、それはナヴァムシャチャートが輝き出たものである。

やはり、出生図だけをいくら分析しても、何かを当てることは難しい。

出生図の情報だけだと、その解釈は間違ってはいないが、不十分であり、本質的なその人物の特徴を見損なう。

むしろ、ナヴァムシャをこそ見るべきで、ナヴァムシャを見ると、そこに重要なメッセージが隠されている。

 

本質的なものに価値を置くのであれば、出生図よりもむしろ、ナヴァムシャの方が重要であり、ナヴァムシャこそ見るべきなのである。

例えば、ビルクリントンのチャートを見ると、ラグナで減衰する金星や8Lの火星が、6Lの土星からアスペクトされており、

彼が大統領になって不倫疑惑で独立検察官から公に執拗に攻撃され、それに耐え忍ばなければならないという屈辱的なカルマを表わしている。

通常、8Lが減衰する惑星とラグナにあり、土星からアスペクトされるというのは古典にも出てきそうな身の破滅を導く配置である。

 

しかし、それらは現象界での出来事であり、移ろいゆく、儚い表面的な出来事である。

その人の潜在力や才能などはナヴァムシャに現われているのである。

実際にはナヴァムシャは可能性に留まらず、出生図に負けず劣らず、現実にその人の事実を表わしているのだが、より本質的なその人の姿を表している。

それ故、ナヴァムシャチャートは魂のチャートというのだ。

ナヴァムシャをじっくり見ていくにつれて、私は、このナヴァムシャチャートが魂のチャートと呼ばれている理由が分かったような気がした。

特に出生図はパッとしないのにナヴァムシャが非常に輝かしい人に何人も出会ってきた。

そういう人に鑑定をする際、やはり、出生図で鑑定しても当たらないのであり、ナヴァムシャをこそ重視しなければならない。

つまり、それは肉体と魂の関係と同じである。

肉体は目に見えるが、魂は目に見えない。しかし、目に見えなくても、魂は存在しており、そちらの方が本当の自分なのである。

いずれ魂は何らかの形で、その人を通じて、その人の行為を通じて現れざるを得ない。

それが肉体と魂の関係だからである。

その人の才能や力強さ、真の実力がそこに現われるため、魂としてその人はどういう人なのか、単に表面的に見える部分でなく、

その人の潜在能力はどの位なのか、ということを考えるときには、ナヴァムシャをこそ、見なければならないのである。

ビルクリントンのチャートは、ナヴァムシャで牡羊座ラグナで5室支配の太陽が高揚し、1室支配の火星がムーラトリコーナの座にあって太陽と接合し、9室支配の木星が7室から太陽、火星と相互アスペクトしている。つまり、1、5、9室の支配星が1-7室の軸で、強力にコンビネーションを形成している。

Bill_Clinton

この写真に見られるような中東和平協定は、クリントンの太陽が強力で、強い指導力を発揮したからこそ実現したと思うのである。

ビルクリントンの本質とは、決して不倫に耽ったことに現われたのではなく、政治家として大統領にまで上り詰め、良い政治を行なうことに現われたのである。

クリントンの出生図だけから(ナヴァムシャを見ないで)、彼が大統領になることを予測するのは難しい。

この強力なナヴァムシャチャートの配置を見ずして、クリントンの真の実力を測ることは難しいのである。

魂の方が本当のその人なのであるから、それが見れないのではその人が本当はどんな人であるか分からないのである。

そういう観点からすると、出生図の分析と同じかそれ以上の時間をかけて、ナヴァムシャチャートを分析すべきなのである。

 
















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