帝国興亡120周期理論について

政治経済学者の副島隆彦氏は自身の著作の中で「世界覇権120年サイクル」理論を提唱している。すなわち、120年周期で世界帝国(覇権国)の隆盛と衰退が繰り返されるというのである。

この120年という周期は、ジョーティッシュ実践者にとって非常に馴染みのある周期である。

以下に副島隆彦氏の著作『思想劇画 仕組まれた昭和史-日中・太平洋戦争の真実-』の中から引用する。

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歴史は60年から70年単位で繰り返す

我々は歴史に学ぶ知恵を持たなければならない。
歴史は繰り返す。金解禁と、平成になってからの金融ビッグバン及び
”郵政民営化”はそっくりである。金解禁を断行した”ライオン宰相”浜口雄幸と井上準之助は、74年後の郵政民営化の時の小泉純一郎と竹中平蔵にそっくりだ。共にウォール街に操られていた。

人類の歴史は、大体60年から70年で動く。歴史の周期は60年ぐらいで回るのだ。これを、「コンドラチェフの波」と言う。
経済学の景気循環の波のことで、一番、大きなサイクル(波)のことだ。

人間は、一世代で30年と数える。それの二世代分が60年だ。
それで命も変わっていく。この60年のサイクルは、東洋の、中国の知恵で言えば、十干十二支という中国の、道教の思想と同じだ。
陰陽道とか、陰陽五行、あるいは易学の思想である。
四柱推命というのも、この陰陽五行の一種である。

易学も十干十二支で、あわせて60年の周期で動く。ヨーロッパもそうである。そこらの経済学者、金融アナリストたちは、チキンの波(3、4年の景気循環の周期)とかの、短い波でしか、ものを見ていない。だからみんな経済予測で大失敗した。一番大きな60年から70年の大波動で見なければいけない。

この倍の120年のサイクルが、「世界覇権サイクル」といって、政治の波となる。この120年周期で、世界帝国(覇権国)の隆盛と衰退が繰り返される。

1914(大正3)年に世界覇権をイギリスから奪ったアメリカ帝国は、2007(平成19)年8月17日のサブプライムローン問題で衰退を始めた。次の世界覇権を握るのは中国だろうが、その際の支配者たちは、華僑とユダヤ人の合いの子のような存在だろう。

金融恐慌も再び襲い来る。それに備えて今のうちから、いろいろな物資を個人としてできる限り備蓄しておくべきだ。

拙著『実物経済(タンジブルエコノミー)の復活』(祥伝社黄金文書)で書いた通り、物(食糧、貴金属、ボトル、水、土地)に変えるべきだろう。

『思想劇画 仕組まれた昭和史-日中・太平洋戦争の真実-』P.104 より引用抜粋
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氏は文中で120年の世界覇権サイクルを中国の十干十二支という易学の思想で説明している。

占星術を学習している人であれば十二支とは木星が1年で一つの星座を移動するタイミングであることが分かるのである。さらにジョーティッシュを学習している人であれば、木星と土星のダブルトランジットが出来事を引き起こす重大な影響を表わしているため、木星の公転周期である12年と土星の公転周期の30年の最小公倍数である60年は木星と土星が60年前と同じ位置に戻ってくるタイミングであり、一つのサイクルの終わりであることを理解している。
このサイクルによって60年前と同じような出来事が起こるのである。

そして、ジョーティッシュで出来事の予言を可能にするヴィムショッタリダシャーのサイクルは120年であり、またこれは土星と木星の公倍数でもあるため、120年というのは、60年よりも重要な一つの大きなサイクルを示している。

人間は120年も生きないのでこのサイクルを経験できないが、国家の場合は、このサイクルを経験できるのである。

先日、アメリカのチャートを分析していて、アメリカは1776年のマハダシャー火星期の終わり頃、独立宣言して建国し、240年後の2016年で120年周期の2回目のサイクルを終えるのである。

だから2016年でアメリカが新しい国家にリニューアルすることを表わしている。

そして、リニューアルのダシャーがマハダシャー火星期なのである。

そして、そのマハダシャー火星期が始まるのが2011年10月14日である。

アメリカは、第二次世界大戦後のブレトンウッズ体制以来、経済的に世界を支配しており、冷戦終結後は、単独で覇権国として、軍事的、経済的に世界に君臨している。

アメリカの生まれ変わりは世界に大きな変化をもたらすはずであり、それが火星期になると始まるのである。

 


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