高畑淳子のナヴァムシャについて

前回の記事で、女優・高畑淳子のラグナについて検討したが、出生図のラグナは乙女座ラグナで間違いないと思われる。

TakahataAtsuko_chart ポイントとしては、5室で高揚する3、8室支配の火星である。

しかもこの火星はヴァルゴッタマで、ナヴァムシャでも高揚しており、非常に強力である。

8室の支配星というのは”支配者”を表しており、自分を振り回す相手である。

従って、8室の支配星である火星が5室に在住していたら、子供によって振り回される配置である。

しかもその火星は高揚しており、ナヴァムシャでも高揚して、ヴァルゴッタマである。

従って、子供が大変、行動力があり、振り回す力が強いことを表している。

つまり、手がかかる子供を意味しており、子供によって足を引っ張られる配置である。

今回の高畑淳子の息子の不祥事は非常に多方面に影響を及ぼして特徴的であり、その表示体となるパラメータが容易に特定できる。

5室、木星、これらの傷つきと8室の絡みということが、チャートを見なくても浮かんでくるのである。

そして、木星が乙女座に入室するタイミングで起こったこととして、少し考えれば、乙女座ラグナであるというのは、比較的容易に分かるケースである。

それでは高畑淳子のナヴァムシャのラグナはどこであるかということが次のポイントになってくるが、まず、ナヴァムシャのラグナを検討する前に出生図のラグナのナクシャトラが何であるかが重要である。

それが分かれば、ナヴァムシャのラグナの可能性の範囲を絞り込むことができる。

高畑淳子は女優になるために桐朋学園大学短期大学部芸術科演劇専攻へ進学し、その後、青年座に入団し、舞台女優としてデビューしている。

その後、演技派舞台女優として、徹底的にキャリアを磨き上げ、2014年にはその経歴が認められて、2014年秋の叙勲にて、紫綬褒章を受章している。

この経歴は「磨けば光る原石」と呼ばれるチトラーの人生に該当する。

職人や専門家として、その技術や技を徹底的に磨き上げて、人間国宝のようにまでなるのが、チトラーの理想である。

早期に女優という道に入って、演技派脇役、演技派舞台女優としてその演技力を徹底的に磨き上げたまさに職人的女優である。

素敵なシティライフのためのマンション生活情報「Wendy-Net」202号に女優/高畑淳子が、注目の人として記事として取り上げられている。

その記事によれば、高畑淳子は退屈が嫌いな性格であったと書かれている。

————————————————————————————————————————————-  私は幼いときから退屈が嫌いな性格。保育園へは大喜びで通っていたらしいです。“何かやること”があれば楽しかったのね。父が建築家だったので、小学校も5回くらい転校。でも友だちを作るのが上手だったから平気。明るくて、とても育てやすい子だったようです。
(「Wendy-Net」202号より引用抜粋) ————————————————————————————————————————————-
ナクシャトラがチトラーであれば、火星が支配星となるため、能動的で攻撃的な性格となる。

但し、火星が高揚しているため、ラグナのナクシャトラの性質だけがそれをもたらしたとこの時点では言い切ることはできない。

ナヴァムシャのラグナの取り得る範囲は、山羊座~乙女座であるが、出生図のラグナがチトラーであると、ナヴァムシャのラグナは獅子座、または乙女座となる。

チトラーは第一パダと第二パダが乙女座、第三パダと第四パダが天秤座と、二つの星座をまたがっているためである。

因みにウェブ上の情報によれば、高畑淳子は2回の離婚歴があり、1度目の結婚は1978年に「劇団青年座の団員」と結婚しているという。

この時のダシャーはおそらく水星/月期である。

マハダシャーロードの水星は出生図のラグナロード(7室から見た7室の支配星)で、結婚生活の2室に在住し、アンタルダシャーロードの月は7室に在住している。

この結婚は約1年半で終わったということである。

そして、2回目の結婚は1985年にしているという。

1985年は水星/木星、水星/土星と2つのアンタルダシャーをまたがっている。

出生図では水星は同じくラグナロード(7室から見た7室の支配星)で結婚生活の2室に在住し、アンタルダシャーの木星は7室の支配星である。

この2回の結婚が、ナヴァムシャでも説明できて、しかも今回の子供によって悩まされるという配置もナヴァムシャでも繰り返されていなければならない。

TakahataAtsuko_D9_chart そこで、出生図のラグナをチトラーの第2パダに設定し、ナヴァムシャのラグナを乙女座にすると、問題が解決するのである。

1回目の結婚である1978年の水星/月期は、水星がラグナロード(7室から見た7室の支配星)であり、7室に在住している。

そして、アンタルダシャーの月は11室の支配星であるが、7室支配の木星と接合して7室に絡んでいる。

因みにこの最初の結婚は、同じ劇団員の同僚との結婚であるため、11室(同僚)の支配星であるというのは納得できるのである。

また2回目の結婚である1985年は水星/木星であるが、水星は同じくラグナロード(7室から見た7室の支配星)で7室に在住し、アンタルダシャーロードの木星は7室の支配星である。

従って、これらの時期に結婚したことが、ナヴァムシャでも説明することができる。

因みにこれらの結婚がいずれも上手く行かなかったのは、アンタルダシャーの月も木星も共に12室に在住して、6室支配の土星からアスペクトされ、また8室支配の火星からアスペクトされて、ラーフ/ケートゥ軸によって傷つけられているからである。

月や木星は激しく傷つけられており、6-12室の軸に在住し、6室、8、12室の支配星と、ラーフ/ケートゥ軸が絡んでいる。

従って、2回の結婚とも離婚につながったのはナヴァムシャで7室支配の木星が12室で激しく傷ついているからである。

最初の結婚は貧困理由により1年半後に離婚し、そして、2度目の結婚時には既に長女を妊娠していたという。

そして、1986年11月22日に長女を出産している。

ダシャーは水星/土星期であるが、水星はサプタムシャ(D5)のラグナロードであり、土星は5室の支配星である。
TakahataAtsuko_D7_chart そして、7年後の1993年9月13日に長男(今回事件を起こした)を出産している。

ダシャーは、ケートゥ/土星期である。

ケートゥは、サプタムシャのラグナに在住し、土星はサプタムシャの5室の支配星である。

然し、この長男を妊娠した時、既に夫婦のすれ違いが原因のため、離婚を考えていたそうである。

ケートゥはナヴァムシャ(D9)の6室に在住し、土星は6室の支配星で6室に在住している。

従って、出生図、ナヴァムシャ、サプタムシャで、2度の結婚と、2度の出産が説明できる。

従って、高畑淳子は、やはり、乙女座チトラーの第2パダであり、ナヴァムシャのラグナは乙女座である。

彼女は「Wendy-Net」202号で、女優としての自分を「私は真面目で面白みがない女優でした」と振り返っている。

また共演者から以下のような指摘を受けている。

———————————————————————————————————————-  転機になったのは29才のとき。加藤健一さんとの2人芝居「セイムタイム・ネクストイヤー」に出演しました。1人の自己解放できない女性が1人の男性と出会ったことで解放されていくというお話。このとき加藤さんから「あっちゃんの芝居はどこも悪くないんだけど、どこも面白くない。あっちゃんが面白がることをやればいい。稽古場は遊び場。お客さんはそれを観にくるんだ」と言われました。  このとき気が付きました。私にしかできないことをやりたいと芝居を始めたのに、自分は相変わらずやりなさいと指示されてやるようなことをしている。何のために芝居を始めたのか、と。そして「私でいいんだ」と思えるようになったんです。
(「Wendy-Net」202号より引用抜粋) ———————————————————————————————————————-
共演者から「あっちゃんの芝居はどこも悪くないんだけど、どこも面白くない」と指摘されている。

おそらくこの真面目すぎて面白くない特徴は、ナヴァムシャのラグナが乙女座だからではないかと思われる。

月や太陽が獅子座に在住しているため、目立ちたい性格で、女優になりたいという衝動があるのだが、いざ演技となると言われたままの演技しかできない生真面目な性格は、出生図で乙女座ラグナ、そして、更にナヴァムシャでも乙女座ラグナであることによって乙女座が強調されているからではないかと思われる。

乙女座は金星が減衰する星座であり、カリスマ性とか、魅力が失われる星座である。

性格が地味で生真面目になってしまうのである。

私が冒頭で、ナクシャトラをチトラーに設定したものの、まだその段階では、本当にチトラーなのかどうかを疑っていた。

それは、彼女のどことなく鈍くさい印象や乙女座的な生真面目な特徴は、ナクシャトラがチトラーではなく、ハスタだからではないのかと考えたからである。

もしナクシャトラがチトラーだと、火星が支配星となるため、小悪魔的なセックスアピールが出てくるのである。

例えば、私が以前、ラグナを乙女座のチトラーに設定した黒木瞳もそうしたことを考慮して、チトラーに設定している。

黒木瞳について

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