林葉直子の波乱の人生

先日、ニュースを読み漁っていた所、林葉直子の近況についてのニュースが目に付いた。


肝硬変を患っており、闘病生活を送っており、余命僅かであると報じられていた。


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<1991年当時の写真>


最近の写真の様子から当時の面影が全くなくなっていたので衝撃を受けた。

女流王将戦を10連覇などして、女流棋士として華々しく話題をさらっていた当時の容姿を知っているものとしては大変痛ましいのである。

その後、突然、失踪したりして、ワイドショーを賑わしたり、また当時、林葉直子はインドの聖者サイババに傾倒しており、青山圭秀氏との交際や結婚などのうわさが、スポーツ新聞の一面を賑わしたので良く覚えている。

彼女は将棋連盟を追われる様に去った後、ヘアヌード写真集を発表したり、漫画や小説を執筆したり、占い師として活動したり、整形手術で豊胸手術をしたり、それまでのスターダムな堅実な歩みから突然、波乱の人生となってしまったようだった。

彼女が2014年に出版した『遺言 最後の食卓』は私はまだ読んでいないが、話題をさらった当時のことについても書いてあるようである。


私は林葉直子の昔の写真を見て、蠍座ラグナではないかとピンと来るものがあった。

似たような容姿の人を見ていたからである。


実際、出生図を蠍座ラグナに修正して、検証してみた所、おそらく間違いなく彼女は蠍座ラグナである。


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蠍座ラグナに設定すると、彼女が1994年5月29日に「心身ともに疲労を感じ極限状態にあるのですべての活動を停止ししばらく休養したい」として、突然、日本将棋連盟理事会に休養願いを提出し、6月9日に対局に現れなかったことで失踪騒動となったのであるが、この当時の事件について納得できるのである。

失踪期間中はイギリスに滞在していたようである。


そして、7月18日に滞在先のイギリスから帰国している。


この時、失踪した当時、林葉直子は土星/月期であり、土星は3、4室支配で5室に在住し、月は9室支配で12室に在住している。

アンタルダシャーの月が9室支配で12室に在住しているので、イギリスに滞在していたということである。


2014年に出版した『遺言 最後の食卓』にはその当時の真相について語られているようである。


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この本によれば、この当時、彼女は妊娠したのではないかと心配になって、日本の病院へ行くのがイヤだからロンドンの病院まで検査へ行っていたのだという。


つまり、子供のことで海外にいって、病院で検査したということである。


マハダシャーロードの土星は5室(子供)に在住し、月は9室(子供)の支配星であり、12室は海外、病院のハウスである。


マハダシャーロードの土星から見ると、月は5室支配で8室に在住しており、子供(5室)の検査(8室)で海外に行ったと理解できるが、この時、突然、対局をすっぽかして、失踪のように海外に行くという、まずい判断(5室の支配星が8室に在住)をしたようである。

従って、そのことが問題になって、追われるようにして日本将棋連盟を辞めざるを得なくなった。


土星は3、4室支配の機能的凶星であり、アンタルダシャーの月は9室支配の機能的吉星であり、12室はグルのアシュラムを表している。

もし医師(教師)に診てもらうのであれば、それは病院が医師のアシュラムである。


9室は仕事の10室から見た12室目であり、仕事を損失するハウスである。

従って、9室は幸福なハウスであるが、9室の象意の中にある時、人は仕事はしないのである。

仕事を辞めてしまったり、あるいは仕事をする気分ではなくなる。

彼女は棋士としての処遇は日本将棋連盟理事会の決定に従いますという旨の休養願いを提出した時点で、それは辞職願いにある程度、近かったのではないかと考えられるのである。

首になってもいいので暫く休職しますということである。


マハダシャーの土星とアンタルダシャーの月は全く絡んでおらず、土星は生来的、機能的凶星である。

この場合、アンタルダシャーの月がいくら9室支配の機能的吉星であっても、この時期には良いことは起こらないというパラシャラの原則が良く当てはまっている。


マハダシャーとアンタルダシャーが絡まない場合、むしろ、マハダシャーの土星から見た位置関係が重要になってくるのである。

この月は、土星から見て5室支配で8室(中断、停滞、破局)に在住しており、その為、この失踪騒動は彼女にとっては9室支配の月のアンタルダシャーの時期であったにも関わらず、彼女のキャリアにとっては致命的な出来事となった。

その後、彼女は固定相続税の600万円を支払うためにヘアヌード写真集(土星/ラーフ)を出したり、不安定な奮闘の生活となっていったのである。


彼女が将棋界のスターになったのは、1982年4月に14歳で初タイトルの女流王将となった頃からである。

ちょうど土星/土星期が始まった頃に将棋界のスターになっている。


土星は月から見た4、5室支配のヨーガカラカで逆行の木星からアスペクトされている。

またラグナから見ると3、4室支配で5室に在住し、5室に在住するラーフとの間にラージャヨーガを形成している。


土星がラグナから見て3室支配(芸能)で5室(芸能の本質、演技)に在住しているため、女流棋士として頻繁にマスコミに登場するようになったのである。

そして、1987年の年末に日本テレビの年末時代劇スペシャル「田原坂」に西郷従道の娘・桜子役で出演したりもしている。この時、土星/ケートゥ期であるが、ケートゥのディスポジターである水星は3室(芸能)に在住している。

彼女はこのマハダシャー土星期の間の1980年代~90年代にかけて、ライトノベル(ティーンズ向け小説)を執筆し、その後も「かとりまさる」というペンネームで漫画原作を執筆していたそうである。


土星が3室支配(出版、メディア)で5室(創作)に在住しており、月から見ても5室(創作)の支配星であるため、土星期を通じて、小説家、漫画のシナリオライターであったということである。


2001年に入ると、マハダシャー水星期に移行している。

水星は8、11室支配の機能的凶星であるが、3室に在住して、10室支配の太陽と接合している。


2004年に六本木で「Woo Curry」というインド料理店をオープンしたが、翌年、2005年11月に閉店するなど、事業が上手く行っていないのが分かる。

タレント、タロット占い師としても活動したが、水星が3室(芸能)に在住しているからである。


然し、タロット占い師というと、日本に昔から存在してきた銀座のホステスのような水商売系の雰囲気を持つ、水晶占いやタロット占い師を連想させる。

派手な衣装を着て、化粧などもホステスのように濃く、外部から閉鎖された酒場のような場所で行っている。


彼女は8、11室支配の水星期になってから、そのようなタレント占い師になったようである。

10室には2、5室支配の木星(教師)が在住しており、相談役、カウンセラーとしては高いスキルを持っていたと考えられる。


然し、2006年頃に自己破産し、1億2千万円の実家を差し押さえられている。

ちょうど水星/金星期の頃であるが、マハダシャーの水星は8、11室支配の機能的凶星である。


8室は債権者を表し、11室は貪欲な人物を表している。

従って、彼女の周りにはマハダシャー水星期になった2001年頃からあまり良い人物がいない印象である。


彼女の知名度などを利用しようとして、巧みに近寄ってくる貪欲な人々に囲まれたのである。


おそらくその結果、2004年に六本木で「Woo Curry」というインド料理店をオープンしたがわずか1年足らずで閉鎖したのである。


水星/ケートゥ期、または水星/金星の頃であるが、7、12室支配の金星が2室に在住しており、2室は起業のハウスであることから、おそらく水星/金星期の頃である。

金星は7、12室支配で2室に在住しているが、3、4室支配の土星からアスペクトを受けている。


従って、このアンタル金星期に行った事業が上手く行かなかったと考えられる。

マハダシャーロードの水星は8、11室支配の機能的凶星で、アンタルダシャーロードの金星も7、12室支配の機能的凶星で、土星からアスペクトを受けている。


おそらく、2004年に六本木で「Woo Curry」というインド料理店が失敗したための負債が引き金となって、2006年の自己破産につながったと考えられる。

どちらも水星/金星期であり、金星は12室の支配星で、3、4室支配の機能的凶星の土星からアスペクトされている。

1億2千万円の実家を差し押さえられたのは、2室が実家、両親のハウスであり、そこに12室の支配星が在住して、土星がアスペクトしているからである。


その後、11月29日にインターネットTV『超人大陸』でインタビューを受けたり、2007年1月1日放送の日本テレビ系『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』にゲスト出演し、自己破産をテーマに講演しているが、この時もいずれも水星/金星期である。

水星から見ると5、10室支配で12室に在住しており、また月から見て金星は1、8室支配で3室(芸能)に在住している。


従って、アンタル金星期にテレビ出演に恵まれたが、しかし、マハダシャーロードの水星は8、11室支配の機能的凶星であり、貪欲な債権者を表している。あるいは彼女を利用しようとする支配者を指している。


彼女の自己破産をテレビプロデューサーが見世物的に扱い、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』で、自己破産をテーマに講演させたのである。

マハダシャー水星期は、テレビ出演したり、占い師として大手の業者から専用のページを作ってもらえたりもしたが、人から利用されたことが多かった印象である。


蠍座ラグナの人は詐欺師に騙されたり、利用されたりすることが多いのだが、それは8、11室の支配星が水星だからである。


マハダシャー水星期に彼女の事業が上手く行かなかったのは8、11室支配の水星が10室支配の太陽と接合していたことでも説明できる。

つまり、何か事業(10室)や行動(10室)を起こすと、それが頓挫、失敗(8室)するという象意である。


そして、マハダシャーの水星は蠍座ラグナにとってマラカでもある。


彼女はこの水星期を通して、飲酒と、自己破産以降のコンビニ食三昧の生活によって蝕まれていたのだという。

そして、薬物治療によって保てているということであり、薬物に依存している状態である。


つまり、これらは8、11室支配の水星がもたらしたと考えられる。


wikipediaによれば、2014年フジテレビ系情報番組「ノンストップ!」のインタビューで、8年前から重度の肝硬変であることを告白しているそうであるが、2006年頃から肝硬変を患っていたことが分かる。

2006年というとやはり事業に失敗して自己破産をした水星/金星期の頃である。


水星から見ると3、12室支配の木星(肝臓、肝機能の表示体)が8室に在住し、4、11室支配の火星からアスペクトされている。

また月から見ると、木星は3、6室支配の機能的凶星で、11室に在住し、2、7室支配のマラカの火星からアスペクトされている。


このマハダシャー水星期に肝硬変を患っていたというのは、水星から見て木星が8室(慢性病)に在住し、火星からアスペクトされていた為ではないかと思われる。


このように蠍座ラグナにすると、彼女の過去の出来事が全て説明できるため、出生図のラグナは蠍座ラグナで間違いないと思われる。


また林葉直子は昔、インドの聖者サイババに傾倒していたというが、サイババは蠍座に惑星集中している。


彼女は蠍座には惑星が在住していないため、せめてラグナが蠍座になければ、サイババとの縁は表さないのである。

彼女がサイババを熱心に信奉していたというのは、蠍座ラグナであると考えると納得できる。



このように彼女の人生は全てジョーティッシュの観点からするとカルマであり、決まっていたことなのである。


彼女の女流棋士としての栄光、突然のキャリアの中断、変化、その後の奮闘生活、そして、闘病生活など、彼女の冒険、精一杯生きてきた波乱の人生は全てカルマの観点からすると決まっていたということなのである。


その波乱の人生を締めくくるかのように彼女は、2014年に『遺言 最後の食卓』という著作を発表した。


文字通り、彼女の遺言だろうと思われる。


この中で、林葉直子は当時彼女について分からなかった多くのことを語っている。



人は自分の人生を精一杯生きることによって何かをこの世に残さなければならないのである。


それは死んだ時に残る財産や貯金額、墓などではなく何か人々を感化し影響を与えた生きた証である。


林葉直子は、波乱の人生を生きることによって多くのものを残し、また今も残し続けている。


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