モクシャハウスとしての4室

6/19から木星が蟹座に入室し、土星が天秤座から蟹座にアスペクトしているため、蟹座にダブルトランジットが生じている。

それで感じることは、乙女座ラグナの人々にとっては11室にダブルトランジットが生じているためか、現在は、仕事の結果により評価され(11室)、更にその高い評価による立場から才能や創造性を更に発揮するという(5室:11室からアスペクト)好循環が生じている。

乙女座ラグナの人々にとっては、現在は輝かしい時期である。

私は最近、乙女座ラグナの人々に会って、それを感じた。

一人二人の話ではなく、何人かで検証をした結果である。


木星が蟹座にトランジットすることは私にとっては4室である。

4室は10室にも影響しているとはいえ、やはりそれは直接的な影響ではない。

4室はあくまでも4室である。


4室は吉祥なケンドラハウスで力のハウスであるとはいえ、そこはモクシャ(解脱)ハウスであるということである。

私は以前、宿曜占星術の三九の秘法を調べた時、三九の秘法で【命】の位置から見て、破壊的な影響を与えるナクシャトラは皆、4、8、12室のモクシャハウスに該当することを付きとめた。

つまり、4、8、12室というのは損失感を与えるハウスである。


ここでモクシャに4室が含まれることが重要である。

これは直観的には分からないことであるが、実際に体験し、経験することで実感することが可能である。

私が4室への木星と土星のダブルトランジットが生じてから分かったことは4室はやはりモクシャハウスであり、損失感を伴うということである。

最近、個人レッスンを希望する方が多くなり、セミナーも開催したりしているため、ある種、私にとっては自分のアシュラム(道場)を開設しつつある状況になって来ている。


然し、私が11室にダブルトランジットが生じている乙女座ラグナの人々と自分の状況を比較して感じたことは、4室へのダブルトランジットだと、私のエネルギーや活力は4室(家、城、アシュラム)に吸収されて消耗されてしまうということである。


確かに私の城が出来てうれしくはあるのだが、社会的影響力という部分では10室や11室にはかなわない。

それらのハウスが強調される場合の高揚感や影響力に比べると4室のそれはとても限定されていて、4室が充実する結果、それが10室(社会的影響力)に影響するかもしれないが、それはあくまでも間接的な影響に留まるのである。

日本には様々な宗教家がいるが、宗教家はおそらく4室が顕著に強く、それらの4室の惑星群が10室にアスペクトしている人物が多いのではないかと思われる。

特に日本全国に多くの宗教施設などを所有する宗教家などはそうである。

それらの宗教家の業績はかなり時間が経過した後で世の中に浸透する。そこにはタイムラグがあるのである。


4室に在住する惑星は10室にアスペクトしているとはいえ、直接的に10室に関わっている訳ではないからである。

宗教家というものは社会的に益となる影響力を発揮する前にそのほとんどのエネルギーは教団内の生徒たち、つまり、信者たちに向けられて消耗される。

その宗教家の力量や才能、影響力は直接的に社会に投下されることはなく、ほとんどのエネルギーはプライベートで内向きに消耗されるのである。

そして、暫くして時間が経過した後で、その業績が信者によって世に知られるのである。信者が拡大し、教団の宗教施設が増加し、社会的に存在感を発揮して、初めて社会的に知られることになる。

つまり、宗教家のエネルギーは内向きに消費され、自分のアシュラム内の信者や生徒、教団施設の建設やそこでとり行う儀礼、式典などに費やされて、消耗され、大統領や内閣総理大臣のようにダイレクトに直接、社会に影響力を発揮することが出来ないのである。

私は自分の4室にダブルトランジットが成立している今、そのように4室のモクシャ的な消耗感を体感している。


社会的なハウスである10室や11室と比較して4室はあくまでもプライベートなハウスであり、モクシャハウスであるから社会に直接的に影響することが出来ない。

そこがもどかしい所である。


例えば、創価学会の池田大作がいくら影響力があると言っても、彼自身が総理大臣である訳ではない。

彼自身が中心人物として振る舞えるのは、自分の教団内や宗教施設の中でだけである。

そして、そこでの活動によって信者を増やし、それらの信者を選抜して、党を結成し、それで政界に進出することによって間接的に影響力を発揮する。

4室への惑星集中、火星や木星の絡みなどが宗教家の顕著な特徴ではないかと思われる。

然し、それらの宗教家の活動は、モクシャ的な活動と言えるのである。


例えば、これは家庭を守る母親の育児に比較されるような機能である。

会社で父親が働く一方で、母親は家庭を守り、育児に時間やエネルギーを消耗する。


それは陰の活動であり、陽の当たらない活動である。

一国の総理大臣や大統領と同じぐらいの実力がありながらも、決して、国政の最高権限を持つ、行政府のリーダーとして仕事を行う訳ではない。

あくまでも宗教団体というものは、信者たちを守り、育成する、社会の母性的機能なのである。

そして、それこそが4室のモクシャ性であると言えるのである。

 

 


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